へそおもい

2003年09月30日(火) キンモクセイ

とてもいい匂いで
ほっとする。
そらは青いし。
いいにおいの空気とまじって
とけてしまいたくなる。

昨日はへとへとだった。
イタリアの停電の影響で、
空港で10時間の足留めをくらったのだ。

空港で10時間。
おもしろ日本人としりあって
しゃべったりのんだりたべたり、
イタリア人ともめたり、のんだり、
のんだりしゃべったりして、
それなりに面白くすごした。

13時間のフライトで、夜帰宅。

そのまま、
今朝は重い身体を
布団からひきずりだして仕事だったのだ。

ああ、旅の余韻に浸る間もなく、
日常がおそってくる。

おもいだす、
教会と青空。
アッシジの街はとても気持ちがよかった。
城壁に囲まれた丘の上の街。
石畳と細い坂道とレンガの家
鐘の音とオリーブ畑。

好奇心のおもむくまま
ふらふらと散歩をした。

いろんな街の人をみた。
犬にやさしい人見知りの青年。
謎のよっぱらいハーモニカおじさんには、
イタリア語で熱弁されるし。
修道士さんといったら、
物静かなイメージだったのだが、
冗談をいいあって大笑いしていた。

木工職人の御夫婦は、
英伊辞典片手に、
日本の小さな島(北海道のことだった)で
地震があったことをおしえてくれた。
アッシジでは97年に大きな地震があり、
大きな被害があったらしい。
街の人々は地震に敏感なのだ。
街の裏道に入っていくと、
今でも壊れかけた家がある。
窓から覗くと、
倒れた家具がそのままだったりする。

夜は人気がなくなって、
星がピカピカしていた。
天の川がみえて、
20年前うちの田舎の空をおもいだした。

今もあの街は
あの空気がながれているんだろうな。

日本は今キンモクセイだ。
こっちもなかなかすてたもんじゃない。

そして、
わたしは、明日の仕事のために、
いまからひとがんばりふたがんばり。

次は
どこを旅しよう。


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はたさとみ [MAIL]

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