フキゲン豆まきだった。
なんとなく 相棒とぷんぷんしあっている。
ぷんぷんしたまま 巻寿司を喰らい、 ぷんぷんしたまま 鬼は外福は内と叫び、 ぷんぷんしたまま お番茶の味くらべをした。
相棒は 大豆のことを “ワルイ顔”といっていたが よくみると ほんとに ひとつぶひとつぶが “ワルイ顔”だった。
まさに ぷんぷんたちの顔だった。
ちょんすけにも ぷんぷんした。
ちょんすけ うるさい くそじじい!
と毒づいてみた。
ちょんすけは 実は裸のおっさんで 真夜中になると 冷蔵庫の卵をずるずるすすったり、 寝ているわたしの 足裏マッサージをしたり、 ストーブをつけたり するらしいのだ。
節分らしく、 ちょんすけの篭でも 豆まきをしてやった。
くそじじいは かわいらしいふりをして ちょんちょんと 逃げまどっていた。
きょうは ぷんぷんふくれたまま ふくれ寝するしかない。
あしたになれば しぼむかな。
ぷんぷん。
|