へそおもい

2015年01月04日(日) あけました

年末から
まいにちまいにち
大切なことがあって
激しく動きながら
あっという間に
ここに来た。

実家からの
帰りのバスの中。

ほんとうに
久しぶりに
ひとりの時間。

実家は
さらさらふかふかの雪だった。

妹にアノラック借りて
おいやめいたちと
雪に飛び込んだ。

わたしが育った小さな町。
家の真ん前の公園。

もう何十年も前
わたしが子どもだった頃も
同じように
雪に飛び込んで遊んでた。

新雪に飛び込み
雪だるまを作り
自分の過ごしやすい基地を作り
声を上げながら
斜面をお腹や背中やお尻で
滑り降りる。

自分が
身体だけ大きくて
まったく
あの頃と同んなじだと
思った。

歳をとると
どんどん子どもに
かえってゆくのかな。

だけど
昔よりも
自分を守ることが
上手になったな。

今回は
父が、
家族会議をすると言っていた。

いつまで生きるかわからん
何があるからわからんから


年末電話がかかって来たのだ。

家族会議は
父と母とわたしと妹夫婦と
1月2日に執り行われた。

なんとなく
神妙な気持ちで
テーブルに着くと
父が資料を配った。

そこには
議題が…

例えば
•先祖から親から引き継がれて来たこと…
とか
•父が伝えたいこと…
からはじまり、

•まいにちのご飯は美味しく食べましょう
•わたしは◯◯が得意だ
とか
最後には

•長田の家の超常現象

という
父が昔住んでいた家でおこった
超常現象についての項目が。

それをみて
私たち
笑がこみ上げ

「え、超常現象の話なんて
多分みんな知っとるよ!
まだ知らんことあったん?」
(子どもの頃から酔った父から何度も聞いた)

「このご飯を食べましょうって…いいこと書いてるやん」
とか
口々に突っ込む。

なんとも
父らしい会議で
それを家族みんなが楽しんでいて

そんな中で
現実的な話題にもなって
もしも両親のどちらかに介護が必要になったら…とか
そういうことについて
ゆるく
それぞれが自分の思いを言葉にしたりもした。

わたしは
実家にいるのがとても窮屈で
自分の居場所がないと感じていて
いち早く家をでたいと思い
遠くに行きたいと思い
必死でがんばって
18で家をでたけれど

それから
わたしも親たちも
随分と旅をして
歳をとって
なにかが昔とは変化していて

ここにきたんだなあと

わたしという人間は
まぎれもなく

いいもわるいも
この人たちの影響を受けて
ここにいるんだなあと

でも
いまは
それはそれでよかったと
おもえているなあと

思った。

たぶん
はじめて
そうおもった。

お正月3日の朝は
北陸の冬にしては珍しく
青空と太陽が顔を出した。

ふわふわ真っ白の町の景色に
美しいひかりが降りそそいだ。

祝福だと思った。

ご近所の
大切な友だちとも
会うことができた。

妹や義弟とも
はじめてゆっくり
真夜中まで話し込んだ。

いままで
あたりまえに
本棚にあった本たちが
何かの拍子に
本棚から落っこちて

あらあら
こんな本もあったなあ
ああ
この本はこんなだったなあ
ああ
この本大好きなんだよなあ

拾いながら

一冊一冊大切に味わって
本棚に戻すような
そんな作業をしたような
お正月。

2015年は
シンプルにただただ
自分の真ん中に
耳澄ましたまま
生きてゆこうとおもう。

それしかできない。
がんばろう。


 < pre  index  next >


はたさとみ [MAIL]

My追加