朝から カオと2人で
先日たんかんを 収穫させていただいた 木たちに
お礼の肥料を あげにいく。
集落の端っこの 藪の中の3本の木。
枝にからんだ つたを掃除してあげて
木の周り 根っこの先あたりに穴をほって 肥料を埋める。
『ありがとうございました』
と おじぎをすると
たんかんたちは ふうっとためいきをついて ごろんと よこになった感じがした。
木だから 実際よこになってはいないのだが そんな雰囲気を感じた。
午後は こんどは わたしひとりで
自宅の裏の畑の 8本のたんかんたちに 肥料をあげる。
大好きな 畑の場所。
ここも もうあと1年かと思うと 淋しい。
仕事をしてる途中に ふっと顔をあげると そこに新緑のはじまったもこもこの山があるのが 安心する。
穴をほって でてきた土に 大きなみみずがうようよいるのが 安心する。
そこらじゅうが イキモノの気配で みたされているのが 安心する。
わたしは 安心を求めて この島にきたのかもしれない。
都会で暮らしていたら 感じることのない この自然の中の安心感。
わたしにとって かけがえのない 安心感。
これは 日本に暮らしていると なかなか得ることができないものなのだが
島にずっといると きっと 珍しくもない 当たり前のものになってしまうんだろうなあ。
空気のように どこにでも あるもののように 思えてしまうのだろうなあ。
人工的なきらびやかなもののほうが 魅力的に感じてしまうのだろうなあ。
わたしには まったくわからない感覚なのだが そうなってしまうのだろうなあと 感じることがよくあるのだ。
人間って へんなイキモノだ。
*
夜ごはんは
きのういただいた 肉じゃがと きのう作っておいた 細昆布と人参の煮たのと 大根と野草の味噌汁と 塩サバ大根おろしつき。
至福の晩御飯。
最近 とにかく 美味しい飯ばかりだ。
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