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■ The Witch of Blackberry Bottom/Dick King-Smith
魔女の話なのかと思って読んでみたが、全然違った。そもそもKing-Smithが魔女の話とは珍しいと思って買ったのだが、逆に言えばそのような話はやはり書かない作家なのだろう。かといってファンタジーっぽい作品がないわけではない。
魔女とは村のはずれに住む浮浪者のような格好をしたおばあさんのことで、動物をたくさん飼って何をしているのやら、村人たちはまるで近寄らない。 そこに近くに引っ越してきた姉弟が、そんなことはまるで知らずに遊びに来る。
徐々に付き合いを反対していた両親も打ち解けて、友達づきあいが始まるのだが、ひょんなことから彼女が大金持ちであることがわかる。実は伯爵家の令嬢で、莫大な遺産を持っていたのだ。
大人の小説なら、それを知った仲良くなった家族の態度が一変し、おばあさんを殺して裏庭に埋めてしまうなんてストーリーにもなりかねないが、King-Smithの場合は、あくまでもほのぼのとした温かい愛情に包まれている。それだけは絶対に踏み外すことがない。
2002年02月22日(金)
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