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■ 琥珀の望遠鏡/フィリップ・プルマン
1) ライラの冒険シリーズ3巻目。 2巻目までのストーリーをすでに忘れ去っているので、何がどうしたやらさっぱり。読んでいるうちになんとなく思い出してきたものの、これってやっぱり訳が好きではないかも。翻訳のせいとは言い切れないが、いつも冒頭から暗い雰囲気で、どーんと沈み込んでしまう。今回は表紙の絵も気持ち悪いし、なんだか乗らない。
というか、分厚くて重たいのよ!今回は! 寝ながら読もうとすると、めちゃくちゃ腕が疲れる。すぐに疲労して眠くなる。早く疲労を感じさせないくらいに面白くなってくれないと、いつまでも終わらないかも。まだ冒頭なので何とも言えないけれど、とにかく暗くて。。。
2) 1巻目は面白かったけれど、巻を追うごとにどんどん重たく、暗くなっていく。 イオニク・バーニソンが親友のリー・スコースビーの死体を食べるとか、ホラー小説も真っ青な展開だ。いくら熊だからって、親友の死体を食べるなんて!って、この部分が重要なわけではないけれど、なんとも重たい。みんな背中に石のお地蔵さんでもしょってるようだ。本自体も分厚くて重たいので、なおさら重さを感じて、沈み込んでいくようだ。 児童向けなのだから、もう少し希望のある展開にならないものかな?
3) 出だしが暗く、状況もあちこち散漫な感じがして、3分の1くらいしか進んでいなかったのだが、主人公ライラとウィルが再び出会ってから、一気に読んだ。結果、全体の感想としては面白かったが、どうしても会話部分の翻訳に馴染めなくて、最後まで違和感を持っていた。
結局最後は教訓物語で終わったんだなという感じはしたが、いろいろな世界を描き出した割りに、特に矛盾もなく、無事に終わったという感じ。 ただ、オーソリティーとかメタトロンとかの存在が怪しい。それまではずっとアナログ的な感覚だったのに、いきなりデジタルになったような、漫画チックな感覚になってしまった。メタトロンという名前が良くないのか?
ここでのテーマだが、キリスト教的には非難されるだろうが、私は神は宇宙人だと思っているから(あはは!)、この作品の神の扱いに対して、全く問題は感じなかった。ある国では、ハリー・ポッターも魔法を扱っているので邪悪だが、これはその何十倍も邪悪だと言われているらしい。
2002年03月10日(日)
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