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英検5級 - 2003年06月01日(日) 本日、本屋で親子連れが英検コーナーの前で揉めているのを発見した。どうやらどの本を買うかで揉めているらしい。 子供は小学生のようで、お父さんとお母さんが勧める英検勉強本を拒否している。最初に買おうと思っていた本があったようなのだが、お父さんとお母さんが「書き込み式」的なデカイ本の方が良いと主張しているようなのだ。 その内、 娘「もう英検なんて受けない」 母「何言ってるの。これから英語なんてみんな普通に出来るようになるのよ。気がついたらみんな(英検何級を)持っているってことになるわよ。私立に行ったら、みんな確実に取ってるわよ(未来完了的な言い方で)。」 父「な、これで頑張ろう。お父さんも見てあげるから」 娘「忙しくてこんなのやってるヒマ無い(やや愚図りながら)」 母「忙しくなんて無いでしょ、全然勉強やってないんだから」 と言う会話になってきた。いや、聞くつもりは無かったんだけど、私が見たい工業英検の本が実用英検コーナーの真下にあってですね、隣においてあるサルでも出来るロシア語講座みたいな本を見ながら待ってたんで聞こえるんですよ。 結局、この親子は最初に子供がこれで良いと主張していた本を持ってレジに向った。 やれやれと思って、工業英検コーナーを覗いたのだが、私の目指す工業英検1級本は全く無い。ああ、沿線最大のこの書店でも、所詮工業英検なんてのはマイナーな検定なのだろうな、と思ったのだが、まあついでなので英検の本でも見てみた。受ける気は無いけどな。 親子が揉めていた英検5級のレベルは、こんな感じである。会話文のようなものに穴埋めしていくような感じであるが、取り敢えずアルファベットが分かり、基本的な単語のスペルが分からないとダメっぽい試験だ。中学初級程度とあるが、要は中学校1年生レベルの人が対象のようで、小学生が対象かどうかは分からない。そりゃ出来るガキはいるだろうがなあ。 英語の習得に対し、現代はかつて以上に熱が入っているのかどうかは分からないのだが、確実に言えるのはその割に全体のレベルが高くなっていないと言うことであるような気がする。「これからは英語くらい出来ないと」と言うのは、本日の若いお父さん・お母さんにも当てはまることだと思うのだが、彼らが英語を使って外人を道案内できる程の基本的なレベルに立っているのかさえ謎と言う感じがする。大体、「これからは英語くらい」と言うのは、多分私が子供の頃から言われていたことで、一体いつになったらその「これからは」の時代が来るのか分からない。一流企業の国内業務しかやっていない人でも、「これからは」英語が必要なのだろうか? 私が子供の頃言われていた「これからは」の時代は、どうやらまだ来ていないような気がする。だって、英語使う部署って普通の会社だったら、やっぱり海外部門だろうし。大学で英語サークルに所属していたのに、同期で「英語を使って仕事をしている」と言う人のほうが少ないくらいだ。他の人より英語が出来る人にすら、英語を使う仕事が回ってこないと言うのは、結局まだまだ英語使う人が他国ほど必要とされてないんじゃないの、と言う感じである。 結局、みんなが英検持ってるからあなたも持ってないと恥ずかしいわよ、くらいの切っ掛けしかまだ無いんだろうか。 「あんた、英語くらい話せないと仕事なんて何も出来ないわよ」 と言う時代は、多分来ないんじゃねえか? -
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