こんなしょーもない日記を楽しみにしている、
しょーもない人材たちよ。
料理は愛だぜ?
今日はおかんが数日金沢に旅立つにあたって、
鍋一杯に煮物を作って行ったことについて、
どうしても語らなくてはならないので語る。
私は素直な娘なので(反論不可)、
煮物を食べなくては、と思い詰めた。
夜煮物を食べ、
朝煮物を食べ、
ちょっとはやめに昼も食べ、
夜帰ってきてからまた食べ、
朝起きてまた煮物を食べたら、
世界で一番、煮物が嫌いになった。
そしてもうこれ以上煮物を食べ続けるのは、
さすがに人類としてどうだろうか、という極限に到達。
見るのも嫌。
そこでついに我が究極のメニュー、
「てきとーパスタ」を調理することにした。
てきとーパスタとは、
てきとーであることだけ条件のパスタのことである。
味はてきとー、見た目もてきとー。
男気あふれるダイナミックで渋いヤツだ。
ここでひとつ、私は、
今までちょっとやりたかった事を実行した。
皿にお湯を入れて、あらかじめ暖めておいてみたのだ。
すごいでしょ。すごい。
最高級。
超一流。
古伊万里。
北宋の青磁器。
滋養。
楊貴妃。
ひまわり。
リス。
スイカ。
か……かめ。
メカ。
また「か」だ。
とにかく。
ちょっとばかし喜ばしいこの気持ち。
あふれる充実感。
パスタは見事にアル=デンテ。
ざるにあげてお湯をきり、
フライパンのソースとくるくる絡める。
味をととえて、むふふふふ、
いよいよ実食であります。
くるくるぽんっと皿にのせようとした、その時だ。
「ああっ、だっ、だめだ、あぶないぞ……」
皿はひそやかに訴えていた。
「ぼ…僕には……。拙者には……!
……拙僧にはぁっ! ………まだ……お湯がっ!!」
水面に広がるオリーブオイル。
「!?」
マガジンのマンガみたいな表記で驚いた。
死せる処刑人、生ける油を殺す。
よくわかんない。
だって。
お湯って。
透明なんだもん……。
見えねえよ!!
見えねえよなあ、見えねえよ!!
水面、って書いといてくんなきゃ見えねえ!!
ぜったい見えねえ!!
お湯め、なんてやつらだ。透んだ肉体さらしやがって!!
今後お湯は、自分はお湯だと主張し続けろ!!!
やめたら殺す!!!
とにかく数秒で、
盛りかけたパスタをフライパン側に救出。
すこし熱してお湯をとばして、
もう一度味をととのえた。
んでもって食べたら、わりとうまかった。
空腹だったし。
それでこの話は、
パスタが上手く作れたって話です。
料理は心! ってかんじですし、
いつでもシェフ脱帽、っていうか、
今日は寒かったけど私はネジを落とした覚えはありません。
念のため。
さておかんが帰宅した。
煮物が嫌いになった話をしたら、
「2回くらいは食べるんじゃないかな、と思ったけど」
とのこと。
ん?
食って食って、食い続けたあの日々を返せ?