小馬鹿なさっかの処刑人日記
GET TO HEAVEN.
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2002年04月03日(水)
闇を光の窓がゆく

ジャバッ子の紹介のページで、
いのししスティーヴ大先生の項目に、
「よく東海道本線のいじめにあって
 帰路を絶たれるという高度な特徴もあわせ持つ」
とあるが、
最近はそんなこともないようなので、
そろそろ更新の時期だろうか……とか思っていた。

 * * *

今日、久々に夜、すちーぶ大先生と二人で帰宅。
電車に乗るとすぐ、すちはネタ帳を取り出した。
うむ! さすがだ! すばらしい!
いついかなる時であれ、浮かんだ小ネタは逃さない!!

しかし次の瞬間、
すちは顔をあげてこう言った。
「何かネタを言ってくれ」
浮かんでないのかーっ!!


通勤快足(通勤快速)のほうが速いという事で、
普通電車ではなくそっちに乗る。
ここでもすちはノートにいろいろ描いていたが、
やがてぱたり、と停止した。
寝始めたようだ。
「寝るならノート閉じたら?」
と一応言ってみたが、
「半寝の状態でふっと浮かんだら、
 すぐ描きたいじゃないか」
とおっしゃる。
うむ! 確かにそうだ! その情熱が明日を担うのだ!
いついかなる時であれ、浮かんだ小ネタは熱いうちに打て!!

しかし再度すちをみると、
手から力が抜け切っていた。
「すー、すー」
寝ちゃってるじゃないかーっ!!


その見えそうで見えないすちのノートが、
とても気になってしょうがないらしい小学生がひとり……。


ところで通勤快速は快速電車なので、
途中いくつかの駅には止まらない。辻堂駅もそんな駅のひとつだ。
でも、…きゅいぃ〜〜〜っ……っと、止まった。
(・_・)あれっ?
しばらくすると、駅員さんが走っていった。
(間違えて止まっちゃったのかな…… いやそんなまさか…)
とか思っていると、また駅員さんが走っていった。

そこへ車内放送。

「辻堂駅構内にて、
 お客様がホームに転落されましたため、
 緊急停車いたしました」

なるほど。納得できた。
しかし辻堂ではなんとしても停車できないのか、
それとも一部ホームからずれているのだか、
扉はぴったり閉じたままで開かない。車内は熱い。
すちが目覚めた。
「酔っぱらって落ちたんだろう。……」
また目を閉じた。

しばらく観察していると、
駅員さんがあっちへ走り、こっちへ走り、放送をいれ、そっちへ走り。
転落者は救助されたって言うのに、
どうしたんだろう、と、しばらく周囲を観察。

「どっちへ行きましたか?!」
何やらホームの客に尋ねる駅員さん、走る、走る!
まるで刑事のようなお仕事大変ですね?
しばらくすると、今度はホームの反対側、
つまり線路のほうから駅員さんの声がする。
「僕はこっちを……!!」とか言っている。

どうやら転落した人物が、今度は逃走したらしい。

「まいるね〜」と私が言うと、
すちは、「んー´ー`」、という笑顔でこう言った。
「酔っ払ってるんだろう。
 線路側からまわりこんでるのかな。
 そして、”後ろからゆっくり走ってやる〜っ!”とか言って」
「なにーっ、なんて悪質な妨害だっ」
二人は黙った。

 * * *

しばらく待つと、やっと電車は動き出した。
ジャバッ子の紹介文はまだまだ書き直さなくてもいいみたいだ。

いけいけすちっこ、がんばれすちっこ、
悪を滅ぼすその日まで……。

今日はすちを称えた。
(一応そのつもり)
なぜなら今日は、すちに飴玉をいただいたからだ。

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 noted by さっか