小馬鹿なさっかの処刑人日記
GET TO HEAVEN.
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2003年09月05日(金)
ドイツ旅行 1

07:30 成田空港
徹夜をして、朝一番の成田エクスプレスで成田第一ターミナルへ向かった。
同行者ひつじちゃんと偶然同じ電車・同じ車両に乗ったが、
お互い最後まで気が付かなかった。
幸先がいいのか悪いのか微妙。
大韓航空は、空色の機体に赤と青の陰陽マークが映えていて、かっこ良い。
個別テレビは無いけど、添乗員のサービスは良いし、満足できた。
チューブ入りの機内用コチュジャン見たし。
徹夜のおかげで着席と同時に意識が途絶え、恐怖も無く、九時半ごろ離陸。

11:55 ソウル・インチョン空港
乗り換えのため、降りる。
多様な信仰に配慮した「祈り部屋」があるなど、国際的な空港だった。
店員は皆プロフェッショナルで、完璧に韓国人と日本人を見分けている。
韓国人気取りで歩いてみても、いらっしゃいませーと言われて、ちょっと怖い。
窓の外には大量の大韓航空機。
ここまで並んでいると、かっこ良いもなにもない。
亀に連れられて亀の王国に来てしまったような気分。

再び大韓航空に乗り込み、フランクフルトへ。
機内では、ただ寝て、食べて、寝て、ラジオで日本の音楽を聴いて、寝て、
添乗員を呼びつけてオレンジジュースを飲んで、食べて、寝た。

17:35 ドイツ・フランクフルト空港
空から美しい町並みを見下ろしつつ、フランクフルト空港に到着。
いきなり本屋でディズニー関係の書籍をチェックするひつじ様。
カロリーよりもディズニーを与えたほうが良く動くかもしれない。
絵に描いた餅は、ときに本物の餅よりも価値を持つのだ。
夢って大事なものなんだ。
そうなんだ。

さて、空港駅で四苦八苦したのち、
なんとかフランクフルト中央駅に向かう近郊電車、Sバーンに乗った。
…と突然、無邪気な丸い目をした白人の優男が、日本語で声をかけてきた。
日本語勉強中だとか、日本で英語教師をしていたとか、鶴見に住んでいたとか、
妙に感激に胸ふるえる様子で一生懸命日本語を話す優男。
日本語が上手ですね、と誉めると、いえっ、全然そんなっ、と謙遜も出来ていた。
最後のほうで、イギリス人だったことが判明。
ドイツで何やってんだよ。
一応、仕事で来ているらしい。
ドイツのビールは最高だとか、数駅で中央駅に着くとか教わる。
残念ながら、仕事で日本に行く機会は無いらしい。
でも日本語勉強中。何やってんだよ。高等な教育を受けている気配がした。

18:30
無邪気な瞳のイギリス人と別れ、
フランクフルト中央駅そばのホテル・エクセルシオールへ。
日によって値段がえらく違う謎のホテル。サイズは中流、とても清潔だった。
妙なカードキーシステムの扉がうまく開かず、部屋の前で5分ほどガタガタする。
やがて何かの拍子に上手く開き、荷物を置いてまた外へ。
悲劇再び。ガタガタ再来。
一度フロントに戻って開け方をきき、その通りトライしたけどやっぱ駄目。
そこへ現れたのが、通りがかりのフランス人紳士。
彼はガンッとドアを開け、満足気に去っていった。
そういえば、海外のドアは建てつけが悪いのが普通なのだった。

とりあえず、その後数分の間、交互に外に出てドアを開ける練習をしてみる。
ガタガタ頑張るひつじちゃんを横目に、そつなく扉を開けて自室に入る中国人。

…そしてそんなことより、ドイツに来てからまだドイツ人に助けられてない私たち。

部屋は清潔で快適で、しかもミニバーが無料だと書いてあった。
ミニバーにはジュースや酒が入っていた。
我々は突然の幸福におびえてしまう哀れなタイプの人間たちなので、
ビビって何度も説明書きを読み返してみた。
しかし何度読んでも無料だと書いてある。怖い。
で、ここはひとつ、最初のドイツ人の助けを得てみようということで、
1階のフロントでドイツ人のフロントマンに英語で質問。
「本当にタダなんですか」
「本当にタダなんですよ」
フロントマン、金髪巻き毛のドイッチュランド人、笑顔が得意気。
「あ、飴だー」
「どうぞ、ご自由にお取りください」
何だ、何やらドイツ人が良いぞ?
ドイツが良いぞ?
やっと安心して喜ぶ。

戦利品の飴を手に二人で喜んでいると、
私が飴をふたつ持っている事実がひつじちゃんを驚愕させた。
ずるい、そんなこと思いつきもしなかった、と、
ひとつだけの自分の飴を見ながら悔しがる彼女。
そんなに飴が好きなのに、ひとつしか持ってこなかった彼女と、
そんなに飴は好きじゃないのに、ふたつ持ってきた私。

疲れて寝ようとするひつじちゃんと、
とりあえずミニバーのオレンジジュースを飲んでおこうとする私。

風呂に入って就寝。

(※この日の日記手帳の最後に、「612号室」「ソーセージ計画」とある。
  号室はいいとして、計画は、意味が思い出せない)

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 noted by さっか