小馬鹿なさっかの処刑人日記
GET TO HEAVEN.
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2003年12月31日(水)
平成生まれが15歳

年末なので、おせちを作りました。
朝食をとっているとおかんがキレはじめ、
人参を剥けというから剥くとおかんが更にキレだし、
煮物を煮ていると怒り心頭という様子で烈火の如くキレてしまい、
私は早く終わらせたい一心でものも言わずに皮を剥きつづけ、
人参や大根を花にしたり煮物を煮たり、
時々サボって大奥スペシャルを見たりしましたとさ。


…で、おせちは無罪かもしれんが、おかんキレすぎ。
煮物用と酢の物用では人参の梅の形が違う事に、
切ってしまってから指摘されるまで気付かなかった娘にマジギレ。
父親も兄貴も知らないのに私だけ怒られるのは理不尽だ。
ここで「これから覚えてゆけば良いのよ」とか言える、
忍耐強い優しさのある母親だったらきっと、
色んな意味で私のような娘は育ってなかったんだろうなぁ。

上手くこなしている間も達成感など無く、
この隙にさっさと終わらせねば、とか思う私。
おせちの伝統は兄貴が継げばよい。長男なんだから。
いや、おせちはむしろどうでも良い。
おかんにキレられるのは兄貴がやれば良い。長男なんだから。


…で、うっかり「本で学んだほうが良い」とか抵抗してしまって、
「お前は本の子供か!!」と更にキレさせてしまう不器用な私。
あとは完全に無言で料理と皿洗いを続けた。
もはやこれはおせちとか料理の話では無く、
叱られて育った子供は謙虚さを身に付けるが、
叱られすぎて育った子供は決定的に自信を無くすという話だ。
正月早々、こんな日記を読む人には本当に申し訳ないと思う。

逆に誉められて育った子供は意味も無く天狗になって仕方ないので、
何事もバランスが大切だと言っておく。
加えて我が家はまだ、バランスの良いほうだと言っておく。


…で、そうした台所において、
「お父さんも毎年食べてるけど知らんやないか」
「お父さんは、何にもでけへんやろ!!」
とか訳のわからない会話が繰り広げられる中、
黙して一言も語らないまま我関せずとテレビを見ている父。

彼はいかにも三人兄弟の次男という役割を、
これまで立派に果たしてきた人間、という感じがした。
気配の無きこと忍びの如し。


そんなうちの母親は、年が変わる瞬間、風呂に入っていた。
風呂を出るとそこは新年。



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 noted by さっか