人はよく、「幸せの形は人それぞれだ」などと言います。
そこで私はふと、自分の幸せは何か、考えてみることにしました。
総じて言うと、私の幸せは「毎日安心していること」です。
この願望は、とても単純なものです。
しかし単純だからこそ、多くの人と共通する、純粋な願望でもあるはずです。
「安心していたい」という願望からくる私の行動は、概ね3つに整理できます。
まず、何か企画を進める時は、準備を周到に行います。
準備をやりつくせば、不安が解消されるからです。
人間関係においては、ある程度の冷静な距離を保とうとします。
主観的な感情のぶつけ合いから生じる衝突や混乱を避け、
安定した関係を続けるためです。
そして時折、突発的な冒険を試みます。
これは未知の状況下で自分の能力をためすことで、
成功の達成感と、生きる意義を得ようとしている行動です。
漫然と生きる不安をはらい、自分に価値を見出して安心するためです。
自分を安心させるための具体的手段は、人それぞれ、様々に異なります。
それは概ね、家庭環境やこれまでの経験によって築かれたもので、
実に多彩な内容を持ち、まさに「個性」と呼べるほどです。
しかし、そうした多彩な個性を生み出しているのは、
実は、単純で純粋な、ちょっとした願望なのではないでしょうか。
「どうしてそんなことを言うのだろう」、
「どうしてそんな態度をとるのだろう」などと、
相手の表面的な個性を理解できない時は、多くあります。
そんな時は、それがその人の「自分を安心させる手段」であることを理解して、
より深い、相手の願望を理解しようと努めることが重要です。
(上記文章は2004年2月27日現在、推敲中)