小馬鹿なさっかの処刑人日記
GET TO HEAVEN.
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2004年02月13日(金)
脳波メモ2

(編集中、字数削減中、ダイエット中、整理中、推敲中)

大学に入ってから、携帯電話やEメールで連絡をする機会が多くなりました。
携帯は、互いの時間や場所を選ばずに連絡し合える、非常に便利な道具です。
しかし携帯を利用し続け、友人同士の話合いにも活用していくうちに、
携帯特有の新しい誤解、不和、心労が増えてきたように思います。

人間の社会は普通、「多対多」のコミュニケーションで形成されています。
一方、携帯は完全に「個対個」のプライベートな関係だけを発生させる道具です。
携帯によるコミュニケーションは、常に特殊なケースである、
このことを、私たちは十分に理解していないのではないでしょうか。


・秘密を生む
携帯を利用して連絡を行うと、その内容は自然と秘密性を持ちます。
秘密性は、不安や疑いにつながる要素であり、扱いには注意が必要です。
「私にだけ連絡がこない」、「誰が言い始めたのかわからない」、
「こちらで話し合った内容がそちらには伝わっていない」など、
秘密性がひきおこす不和は、私が経験したものだけでも様々に存在します。
強力なプライベート性と情報伝達の素早さが重なった結果、
携帯は非常に秘密を生みやすい道具となっているのです。


・錯覚を生む
「個対個」のコミュニケーションツールである携帯は、
その向こうにいる「誰か」を常に強力にイメージさせる力を持っています。
たとえば、誰かに携帯メールを送った後、意に反して長い間返信が無いと、
「あれ、忙しいのかな」、「届いてないのかな」、「何か怒らせたかな」、など、
様々な不安を覚えることがあります。
これらの感情は全て、「相手がいるのに反応が無い」という、
不気味な状況に陥ったような錯覚が生じさせたものです。
携帯は、常に連絡相手がはっきりとわかっているため、
実際に対峙していない相手さえ、そこにいるような錯覚を私たちに与えます。


(編集中)

携帯電話を利用したコミュニケーションは、ほぼ2人きりで行われます。
「2」は、割り切れる数字です。
お互いの意見が一致した場合、それは見事な100%の合致となります。
逆にお互いの意見が対立すれば、それはたちまち100%の敵対となります。
意見の熱愛状態や敵対状態を、簡単に作りだしてしまうのです。

新たな提案として第三者の意見を聞いても、
固対個の連絡手段を選ぶなら、事態はあまり変わりません。
その第三者は、一方からの連絡を受け、その意見に賛成か、反対をします。
2極化が更に強化されるだけで、強力な新風とはなりにくいのです。

携帯電話を利用した話し合いが長引き、
泥沼化してゆく様相を目の当たりにするたび、
私は数名で顔を合わせて談話することの大切さを感じます。
数名が意見を出し合えば、それは極ではなく、多様なカラーとなって現れます。
2極化した時ほど意固地にならず、素直に良い部分を活かし合えることが多いようです。


中国では、結婚や約束などの儀式に、「3」という割り切れない数を重用します。
また古い湯飲みや椅子の足は3本です。バランスが良く、倒れないためです。
「わりきれない」という言葉には、「釈然としない」という意味がありますが、
「わりきれない」ことの自然さ、バランスの良さを良く理解して、
携帯電話の極端さに戸惑うことなく、バランス良く暮らしていきたいものです。


(上記文章は2004年2月18日現在、推敲中)

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 noted by さっか