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■ 『カリスマ』
OG訪問の帰り、本屋へ。 日経ビジネスに連載されてた、中内ダイエー崩壊へのルポ『カリスマ』(新潮文庫 上下巻)を立ち読みする。 ちなみに、ダイエーと中内元会長を原告とする裁判沙汰にまで発展して、その後和解はしたようだけど、そのくらいの問題作。
実はこの少し前、NHKスペシャルのダイエー再生への道をやっていたのを見たので、それとの違いを知りたかったから、手にとった。 高木社長、平山副社長の現在の捨て身ともいえる最近の改革。 いま、ユニクロやマクドナルドなど、グループ会社以外のライバル店を誘致する作戦で売上回復を狙っている。 プライドを棄てた作戦とも言えるけれども、私はそれじたいは悪いとは思わない。
―しかし。 2000年夏のボーナスが、一部地域で、0.5ヶ月分くらいダイエーでのみ使える商品券での現品支給だったという。
また、ダイエーの店舗のスタッフルームに、こんな張り紙があったそうだ。
「スタッフの方へ ダイエーでは多くの社員が働いています。あなたがたが一日1000円ずつでも買い物をしてくだされば、一ヶ月で○○○○万になります。どうかご協力を。ダイエーを救ってください…」
といった内容のものだったという。(要約)
このダイエー、実は、2002年度卒の新卒採用をのらりくらりとやっている。 同様に店舗閉鎖を続けており、経営不振に喘いでいるサティが中止し、西友さえも中途採用に力を入れるという言葉をタテマエに突然中止したいま、経営不振流通のなかで、このダイエーだけが100名以上採るつもりなのだ。 入社まで、会社が残っているという保証がどこにあるだろう。 それでも、多くの流通希望者がここを受けている。 信じがたいかもしれないが、学生の立場の弱さゆえ。 それが現実だ。
この日会ったOGは、外資系生保の総合職なのだけど、 同時期に先日破綻した千代田生命も受けていたという。 「そちらに行ってたら人生変わってたわね」としみじみ漏らしていた。
運命って、ほんとうにわからない。 学生に見える企業の外側は、金メッキ。 けっきょく自衛手段は、勉強することと情報を集めること。 私はこれで失敗して、いまの状況を迎えてしまった。 自信のなさから、優良人気企業を受けなかったツケがまわってきている。
どんなに選考が進んでいても、問題のあるところ…切ったほうがいいんだろうなあ。 不安抱えて大学卒業まで過ごすだなんて、耐えられないだろうから。 それくらいなら、はじめから腹を決めていたほうが楽かもしれない。
2001年05月04日(金)
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