ニッキ ゆり 【HOME】
- 2002年12月16日(月)
話中の時のツーツーという音が嫌い。
だけど、諦めきれずに、声が聞きたい欲望のために
ワタシは何度もボタンを押した。
ツーツー。ツーツー。
ワタシにはその音しか聞こえなかった。
だけど、大好きな人の携帯は鳴っていた。
こんなことってありえるのかな?
「10回くらい鳴ってたよ」
そんなにかけてないのにな。
でも、鳴っていたことは確かだったらしい。
特に用事はなかった。
ただ、声を聞きたかっただけ。夕方の18時。
「後で、あた連絡するよ」
そのコトバを信じて今25時。
連絡はなかった。眠ってしまったのかな。
ワタシは平気だった。
それが当たり前のようになってしまったから。
本当はこんなことで当たり前になりたくなかった。
だけど、時間がそういうワタシを作り上げてしまった。
ワタシはそのワタシを受け入れていくしかない。
拒んだってどうしようもない。
気がついてしまった。ワタシはそれに慣れてしまった。
ワタシはひとりぼっち、という感覚が敏感だ。
独りぼっち。昔から慣れていた。
それが普通なんだ、と思っていた。
周りにいる人たちみんなこういう感情をもって生きているんだと思っていた。
だけど、どうだろう?
実際はそんなことはなかった。
独りぼっちだけど、1人じゃない。
ワタシにはその違いがずっとわからなかった。
最近はその違いを少しずつわかるようになってきて
回避する方法もわかるようになってきた。
でも、大好きな人に会いたいと思ったり
もっと触れていたいと思ったりする感情の回避の仕方はわからないでいる。
がまんするしかないんだろうな。
今はそれしかわからない。
がまんしていれば、いつか叶うのだろう。
そんな夢のようなことしか思いつかないでいる。
今の1歩1歩を誉めながら、でももう少し進みたい。
バイトは休みだったけど忘年会があるということで顔を出してきた。
バイトを2時間くらいして、その後店長の車でちょっと離れた
少しこじんまりしたお店へ行った。
笑いすぎてほっぺたが痛くなるくらいだった。
変なところで笑って、ワタシの印象は一気に壊れていった。
だけど、それはいい意味であったと思う。
笑いながらふと携帯が気になった。
メールは着ていなかった。
こんな楽しい雰囲気でも
大好きな人からの連絡を待ってしまうワタシを少し嫌いになった。
もっと集中したい。
タノシイコトに集中したい。
大好きな人といる時間以外の楽しい時間にもっと集中したい。
どうしてこんなに大好きな人中心になってしまうんだろう。
そんなワタシに少しイライラを覚えた。
伝えたいコトバはいっぱいある。
なのにどうしてだろう。
声を聞くだけで伝えたい事はなにも出てこなくなってしまう。
声を聞くだけで何もかも言わなくても良くなってしまう。
不思議なパワーだなぁと思った。
もっと伝えたい事があったのに。
いつも「じゃぁな」の後に「あのね」を付け加える。
それは、伝えたい事を伝えようとする意味と
もう切ってしまうの?という思いのふたつがある。
後者の方がいつも強いのだけれど
ただ単にワタシはもっと2人の時間を繋がっているモノにしたがった。
それだけだった。
友達のうちで1時間昼寝をした。
沈黙でも気を使わない仲でいられることにとても喜びを感じた。
会話をしなくても、一緒にいる空間に満足してしまう。
友達はそういう時間をワタシに与えてくれるとても大切な人だ。
そんなに多くない。
それが逆にいいんだろうなぁと思った。
見下ろしていて欲しい。
その時だけは。
同じ視線になることが出来ないときは
ワタシのことは見下ろしていて欲しい。
かたつむりみたいに這っていって。ワタシは溶けてしまうから。
その時だけは見下ろされても嫌じゃないと思う。
ワタシはおかしいのだろうなぁと思った。
大好きな人の前だとワタシはとっても変な人になってしまうんだろうな。
きっとそれが本当のワタシなのかもしれない。