ニッキ ゆり 【HOME】
- 2002年12月14日(土)
ディズニーリゾートのホテルの窓から
家の近くの大きな観覧車が遠くに見えた。
「このまま家に帰れるのになぁ。」
「また神奈川に戻って東京の家に帰るんだもんな」
夜、2人部屋だった大好きな人の部屋へ呼ばれた。
ワタシの部屋の職員は眠っていた。
静かにルームキーを探してそっと部屋を出た。
812号室までの足取りはとっても軽やかだった。
チャイムは鳴らさずトントンと2回ノックをした。
大好きな人は少し眠そうな顔をしていたけれど
笑顔を見せて部屋の中へ入れてくれた。
眠っている人がいるから洗面台の前で座って話をした。
「今日疲れただろ?」
「平気だよ。車椅子押すのも慣れたしね。」
眠かったけれど、大好きな人と話すのは久しぶりだった。
ワタシは嬉しかった。
「がんばれよ。」
「がんばっているよ。大丈夫。」
「いろいろ考えたよ。俺なりにね。」
「うん。ごめんね。」
ワタシの口癖は「ごめんね」だと気がついた。
謝る場面じゃないのに、つい「ごめんね」のコトバが出てきてしまう。
薄暗い灯りはまるでロウソクの灯りのようで、とっても綺麗だった。
深夜2時をまわった。
大きな欠伸を2人で同時にして笑った。
「ふふふ。一緒だった。」
「眠いや」
次の日は7時30に起きる予定だったから
その夜3時には部屋を出て、ワタシも部屋に戻りすぐに眠ろうと思った。
だけど、なかなか寝付けなかった。
1日中車椅子を押してディズニーシーの中を歩き回った。
疲れのピークを超えて体が少しおかしくなっていた。
これからまた会えなくなるだろうな、と思ったら
少し寂しくなった。
本当はずっと神奈川にいればいい。冬休みになったわけだから。
だけど、そうもいかない現実にちょっと納得がいかないけれど
がんばらなくちゃ。
会えない方がある意味いいんだよ。
そんなことを聞いたことがあった。
だけど、せめて同じ県に住んでいたら少しは気が楽なのにな。
現実を受け止めて、それと一緒に歩いていくのは大変だけれど
がんばっているワタシは大好きじゃないけど嫌いでもない。
だからがんばっていけるのかもしれない。
大好きになったらきっとがんばるのをやめてしまいそうだから。
このぐらいが丁度いいのかもしれない。
今までいくつもの交差点があった。
それはいつも青ではなかった。
これからも、いつも青とか限らない。
赤から青に変るまでたくさん時間がかかるけど
かならず青になる時はくる。
だからワタシは青になることを信じてがんばっていこうと思った。
赤信号で飛び出して苦しかったことを忘れなければ
もう絶対に赤信号で飛び出すことはしないから。