2003年08月30日(土) |
ディアッカ考察 その2 |
■ディアッカとイザーク 30話前だったら間違いなくイザークの名前の方が前に来たんですけどねえ、キャラの重要度的に。うーんディアッカ大出世。でもまああのザラ隊の中では順当かな、とは思いますが。だってイザークじゃ投降なんて出来ないもの、あの石頭…話繋がらないもの…。そう言う意味ではキャパシティの広いキャラでしたね、元々。イザークと違って立ち位置もそう明確じゃなかったし(雑魚キャラだったとも言うが)。。 ディアッカのことを「イザークの腰巾着」と思っていた人は多いでしょうが、私は元々の印象+スーツCD VOL.5からそうじゃないよなあと思っています。スーツCDなんて分かりやすいと思いますが、ディアッカはイザークを野放しにしているけど、その『野』は彼のキャパシティを一歩も出ていないんです。アスランに対してもあんなに余裕な態度であれたのは(本編で)、結局アスランも予想範囲外のことは絶対に出来ないと分かっていたからじゃないだろうか。(事実その通りだったしね)
□差し出されなかった手 どれくらいあの二人が一緒に居たかどうかは定かではありませんが(まあ軍に入ってからは大概一緒だったんだろう)、とにかく敵対関係になってしまったディアッカとイザークです。45話でディアッカはイザークに「一緒に来い」って言わなかった。私そのことにイザークの「生きていてくれて…」云々の台詞よりよっぽどこの二人の絆を感じました。 イザークって軍服似合いませんよね。パイロットスーツも。銃も全然似合わない。結局戦争に向いてないんですよ、イザークは、なんて断言したら退かれちゃうかなあ。でもそう思うの。好戦的って言ったってさあ、ヤツの好戦的なんてガキ大将レベルじゃないですか。加えてあの真直ぐにも程がある性格。性格は歪んでるけど根は本当に真直ぐだと思う(ディアッカは反対だなあ、多分。基本的に性格は悪いんだろう)。今は戦争ってことで盲目になっちゃってるけど、戦後自分がして来たことを振り返ったらそれに押しつぶされちゃうような気さえするよ。徹底的に生き難い性格してる。 そんな人間が戦争に身を投じようと思った時に決めた覚悟って、半端じゃないと思うんです。本当にディアッカにしてみたら一生そんな機会ないだろうなあってくらいの覚悟でイザークはザフトに入って来たんじゃないだろうか。そんなイザークの性格を知っていれば知っている程、「一緒に来い」なんて言えないと思うんです。きっとザフトがどっかおかしくなって来ているって気がついても、イザークはそこから出て行かない、出て行けない。出て行くには最初の決意が重過ぎる。不可能なのにザフトの正当性を疑わせて、結果「本当は出て行くべきだ」なんてことになったらどうするんですか。イザーク壊れちゃいますよ。 うーん、それにそんなイザーク本位に考えなくても、やっぱりイザークにはザフト離れて欲しくないなあ。誰か一人くらい、最初から最後までたった一つの意志を貫き通すキャラがいてもいいと思う。例えそれが間違っているとしても、命を懸けて守り通したんなら、それはある種とっても正しいことだと思うんです。もちろん仮面みたいな自分本位にも程がある行動は別ですが、イザークは「ザフトのために」=「コーディネイターの未来のために」戦ってるわけですから、それを否定は出来ない。…ディアッカも否定して欲しくないと思ってるんじゃないでしょうか。イザークのことを知っているなら知ってる程。彼なら出来るって思ってるんじゃないだろうか。
□「出来れば戦いたくない」 ハッキリ言いましょう。ディアッカはイザークと戦えると思います。むしろ戦えないのはイザークだと思う。(数時間後の放送であっさり違うことが発覚したら笑ってやって下さい。) 「出来れば戦いたくないけどオレは戦えるよ、お前は無理だろ?だからやめとけって」くらいの意味だったと思われます、あの台詞。イザークが撃てないって分かっててのあの態度だったんだろうしなあ、44・45話。 理由としては上で既に語ったことです。ディアッカはイザークの覚悟を知ってる。だから戦えると思うんです。イザークはザフトの戦士で、決して自分のようにザフトを裏切ることはしない。そして今自分はザフトの戦士ではない。それなのにイザークに対して手を抜くのはおかしい、彼に対する侮辱だ、って考えるような気がする。…それから、正直に言いますと、ディアッカにとってのイザークってそんなに大切じゃないかもなあと思ったり。語弊がありますが。少なくとも、「守る」対象では絶対にないわけで。あくまで「一緒に戦う」相手だったわけで、そこからマイナス『一緒にで』あっさり「戦う」相手になってしまいそうな気がする。今ディアッカは明確に「守る」ために戦ってるわけですからねえ。 マリューとナタルだって予想外にあっさり戦闘関係になったじゃないですか。あれって、よくも悪くもお互い本音だけでぶつかって来た結果だと思うんです。お互いが信じるものとか縋るものとかをちゃんと知ってるからこそ戦えるんだと思う。しかしながら、イザークとディアッカの場合、相手のことをちゃんと把握してるのはディアッカだけと言う恐れがあり…。 穿ち過ぎ?私が穿ち過ぎなの?ああでもやっぱりイザークは所詮ディアッカの手の平の上で踊らされていたような気がしてならない…!スーツCD5を聞いて余計そう思った。一見苦労人ディアッカなんだけど、その実楽しんでそうだなコイツって思ったのよ!だからイザークのことを理解してるディアッカはイザークを撃てるけど、ディアッカを理解してないイザークはやっぱりまだディアッカの本気を疑ってて、色々あって撃てないと。いう気がするんだけどなあ…。
□距離 そして多少なりとも相手に依存してるのは絶対イザーク。これは絶対。ディアッカは誰かに依存なんて出来ない精神構造だと思うし。 何話だか忘れましたが、例のアスランとキラのフェンス越しの再会の後、2日だか3日だか待機が続いてイザークが腐ってる場面があったじゃないですか。その時イザークがベッドに横になりながら愚痴ってて、私普通にびっくりしたんですよね。「うわ、コイツ人前でこんな格好するのか!」って。何か誰に対しても赤服でばしっと決めた姿しか見せないような気がしてて。無駄にプライド高いし。それがディアッカの前ではあのだらしなさ。うーわーコイツら本当に仲良かったんだな!と何か逆に感動しましたよ。 ほらSEEDってさ、アスランとキラからしてあれを友情と呼ぶのか…?みたいなところあるじゃないですか!(…)ヘリオポリス組にしてもさ、『友達』の定義に疑問を感じるところもあって、(世間一般のところでいう)友情とか気安さは存在しない世界かと思ってたんです、特にザラ隊に関しては(アスランとニコルなんて思いっきり同志愛だったしなあ…)(初期のキラカガが一番友情っぽかった。その後微妙にカガリの気持ちが変化してるような描写があったが…。普通にキラカガで締めればよかったのにスタッフ)。 それなのにも関わらず、愚痴りまくってたイザークがディアッカの「ノしちゃうなら…」の台詞で大人しくなるんですよ。あれはあの反応を見越して言ってたんでしょう?「うわ、把握されてやがるこのおかっぱ…」くらいは思いましたよ。当時イザークは「本当は優しい子なんですよ」云々の制作者側のコメントが全然真実味を帯びない非常識キャラ一直線でしたから。凄く意外だったの、あのシーン。あれのせいだなあ、二人を見てると「幼稚園児のおままごとに付き合ってあげる近所のお兄さん」の図が浮かんでくるのは(ディアイザディアのみなさんごめんなさい。) あーでもやっぱり今までディアッカがイザークに本音ぶちまけたことなんてほとんどないと思うんだよ。イザークに、っていうか彼の基本スタンスとして本音を悟らせるようなことはしてなかったんじゃないだろうか。常に腹に一物あると思う。いつでも自分の都合のいいように方向転換出来る余地を残して行動してると思うの。そんなところが『飄々として』みえたんじゃないだろうか。44・45話でイザークがいつもの調子が出なかったのは、予想外にディアッカが生きていたことと、そのディアッカが今まで見て来たディアッカと全然違ったことの両方が原因なんじゃないだろうか。 それにイザークもアスランタイプなところがあって、他人を寄せつけない分懐に居れた人間は凄い大事にしそうなんです。で、イザークはアスランと違ってその相手を害することは絶対に出来ない気がするの(まあアスランもニコルが死ぬまでは本気でキラ殺すなんて出来なかったわけだが)。それは彼が優しいってことなのか、弱いってことなのかは分からないけど。 ディアッカに偏り過ぎかなあ…でもディアッカのあの「ケ・セラ・セラ なるようになるわ」を地で行くキャラって何か凄く羨ましいんだもん。雨の日には雨を、風の日には風を楽しめる性格だと思う。今は軌道を大修正してまで守りたいと思う存在もいることだしね。
■ディアッカのプライベート 友達は多そうです。というかつるむ相手かな。友好関係は広く浅くがモットー。遊びなれてそうですねえ。絵と歌が得意なのはむしろヤツだろう。プラントでの流行りものはどれもトップレベルの腕前かと思われます。その一方で趣味が日舞だもんな、予想外に深いキャラだよ(笑) 女性にはとにかくモテたと思います。いや、フィルター抜きで。女性の扱いは上手いと思うよ。ミリアリアが例外なだけで。うーんこう書くとディアミリが好きな人の気持ちも分かるんだが…。 早熟だったろうし、女性経験は豊富でしょうね。女性クルーの少ない船内でもほとんどの女性はディアッカに興味を持ってて、それで恨まれてたりとか。ザラ隊の中じゃあ、確かに一番女を引き寄せるキャラだし。トップガンで親は権力者。モテない方がおかしいよ。でも本気の恋愛は過去に上手く行かなかったことがありそう(笑) スタイルとかもいいんだろうなあー。ディアッカが黒色人種かって言われると正直断言出来ないんですが(色黒な上に日焼けサロンに通っているのかも知れん、あの位の色じゃ)まあイザークとの対比を狙ってるんだったら(ヤツは明らかにコーカソイドだからな)やっぱりネグロイドなんでしょう。ネグロイドのスタイルの良さって、モンゴロイドとかコーカソイドのスタイルが良いとは格が違うもんな。本ッ当に綺麗なの。あー羨ましい…。あのカラーリングに性格設定、確信犯でエロス系キャラのはずなんだけど。彼のシャワーシーンがないのは何でなんでしょうか。一番そういうのから遠そうなナタルのシャワーシーンすらあったというのに。 でもイザークとはほとんど体格違わないはずなんだけどな。まああのおかっぱが貧相なはずがないので(死ぬ気でトレーニングしてるはず)納得と言えばそうだが。コーディネイターって基礎体重重そうだしな(ラクス参照)。
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