そのミニバラは、ホームセンターで100円の処分品だった。
「ラブリープリンセス・オプティマ」 これは、ミニバラサイトで ちょっと話題をさらった 評判のミニバラではないか。 インターネットでも、すぐには手に入らない代物だ。
あわれな株は、もちろん花もなく、 だけど植えてある茎が元気で、 ちょぼちょぼながら 葉っぱは、しっかり根が生きてることを 示していた。
100円払って、買って帰った。
一鉢に3本も植えてあったので、すぐにバラして 新しい土に植え付けてあげた。
まもなくつぼみが見え、かわいい花が一輪咲いた。
うちにいらした花巻ばら園元園長先生が それを見て驚いた。
「Sさん、Sさん、このバラは何て名前だ?
こんなかわいいミニはオレ 見たことないな。
いや〜実にきれいだ。」瞳が キラキラ輝いてらした。
「『ラブリープリンセス』と言います。 3個もあるんです、一個差し上げます。」
先生は喜んで、もらってくださった。
プリンセスは、先生の車に大事に乗せられ 行ってしまった。
まるで、道ばたの哀れな孤児の三姉妹の一人が
巡りめぐって 殿様にお輿入れしたような・・・
まさに プリンセスの数奇な運命である。

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