+女 MEIKI 息+
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2001年03月21日(水) イッパイいかがぁ?

幸か不幸か、あたしは酒が呑めません。
きっと人生で呑むであろう量を
既に呑みきってしまったのでしょう。

ほら、良く言う赤玉伝説みたいな
全然違うだろうって、はいどうも。


今までに、酔っ払って失態を晒したことが無い
と言い切れる人生に戻りたいと思うぐらいに
その回数だけは無数にあります。

数え出したら、悪いけど寝かさないよー。
ってなぐらいに。


それでもここ数年になると全く呑まずに
素面で朝まで騒ぐのも、なんとも思わなくなりました。
さすが初対面の人は嫌がると思うけど。

酒の味は大好きです。今でも。
ほんのちょっと位ならと
たまにいい酒に出会ったりすると
口を付けてみるのですが
いやほんと舐めるだけなので
口が卑しいと思われそうです。

呑めない時期が長くなり、
晴れて医者からもOKサインが出て
喜んで呑んだのだけど、
ほんのグラス一杯のビールであっても
デロンデロンに酔っ払って、
心臓が身体中でドキドキするわ
胸が苦しいわ
地球の遠心力に振り回されそうになるわ
しまいにはアチコチ痒くなるわ で
楽しいどころか、辛い状態になってしまうようです。

きっと神様が、あたしの身体をそういう風に
して下さっているのだわ。ウル。
なんて、可愛く空に輝く星を指して言ったとしても
回りの友人から浴びせられる罵倒には、
その星さえも、霞んでいくのがハッキリ見えます。

いやはや、若さ故の酒の失態と片付けてしまいましょう。

失態と言うか、よく酒を呑むと
泣き上戸、笑い上戸、説教癖に口説き癖・・・等々と
色々ありますが、みなさんはどれかに当て嵌まりますか?
あたしの友人で、どんなに酔っ払っても家には帰る
帰宅癖の奴が居ます。
酔っ払いの帰省本能とも言うんでしょうか。
どんなに酔っていても、途中の記憶が無くても
目が覚めた時には、必ず家に辿り着いているそうです。
なんと羨ましい癖なんだと、聞いた時は思いました。
ところが、そいつと呑んで騒いで最終電車も見送って
仕方無いから、今日はホテルにでも泊まろうと誘っているのに
タク券を使用してでも家に帰りたいと騒ぎます。
おぼつかない足取りでは心配だったので、
あたしも一緒にタク券使用で、友人の家に行きました。
玄関のドアを開けた途端、
タタキを上がった板場に滑り込むように
二人で寝てしまいました。
物音で目を覚ますと、
なにやらキッチンの小さな照明だけ点けて
ゴソゴソと水を汲んでいます。
「あぁ、ノドが乾いたのね」とその時は単純に思いました。
そうです。あたしはそこで一旦は目が覚めたに関わらず
また寝てしまったんです。朝までしっかりと。
そして、目が覚めた時に奴も隣で
小さなバスマットをまるで掛け布団のように
ちんまりとデカイ図体に掛けて寝てました。
「あー、身体痛い・・・。み、水飲みたい。」
モソモソと起き出し、チョロチョロと水道の水が滴る
キッチンに行くとそこには
流しイッパイに、溢れんばかりの黒い物体!
「ぬぅわんぢゃ ごらぁ!」
見た途端にヘンな汗が出ましたよ。その時マジで。
それは、正体も不確かなスライム化のように、
増えに増えすぎた「ふえるワカメちゃん」達でした。

帰省癖の他に、増えるワカメちゃん癖があるって
聞いたのはその後からです。
そんな癖ってあるんですか?
家中の増えるワカメちゃんを
流しイッパイに増やして安心するって。
奴曰く、一人は寂しいんだもん。でした。
ったくいいおやぢが・・・。


今日はね、どうして酒の話かと申しますと
呑めないくせに、酒が呑みたくなったんですよ。
なんでしょうねー。
久々に、美味しい料理が食べたくなったような
単に食いしん坊の対象が
今日は酒だったってだけですが。

家の台所を探してみても料理酒以外に
すぐに呑める手ごろなサイズの酒はなくて
頂きモノのワイン数本と、フナクチの菊水3列
そして、包装紙に包まれたままの久保田の万寿と
アーリー・タイムズ。
しかもそれらが入った箱は、
引越しの時のままで全て未開封だから、
開けてしまうととっても勿体無い気がするんで
とうとう目の前にしても封を開けることが出来ずに
友人に電話しました。
その友人こそが増えるワカメちゃんスライム化癖の奴でした。
食事をご馳走してもらう代わりに、
明日着払いで酒を送ることにしました。
箱の中には、ふえるワカメちゃんを
せめて沢山、入れてあげたいと思います。



香月七虹 |HomePage