+女 MEIKI 息+
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男はまるで寄生虫のように、女の日々の感情の最も弱く柔らかい部分を見つけ、そこに住み着き成長をし始め容易には取り除けないほどになっていた。 寄生虫が生き成長を続けるのには、彼女の体の中にそれだけの養分があったからで、それは「情欲」と呼ばれるものであろう。
情欲と愛情を同列にして論ずることは、あたしには出来ない。 それでも、思想的に開放されたと自己分析する彼女達にとって、心からの相思相愛の男性、自分に性的オルガズムを与えてくれる男性を見つけ出すのはプライベートな生活の中で、実に理想的な現状であろうことは想像つく。 彼女達はきっと言うだろう、愛情と情欲を別々に求めることは決して純潔な人生を追求することに抵触しない、と。 一日一日と、己の生命を消耗し削ってゆく日々の生活の中で彼女の女としての直感と願望とによって満足感が得られる生活のスタイルを探し当てたのであろう。 その彼女に向かって、相談を受けても何も答えられないのである。
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