「赤い公園」
子供のような純粋さを大人に持ち込んで汚れたことを嘆く。君は赤い公園に一人。ブランコに乗る自分の影が近づいて離れて耳障りだが懐かしい金切り音が次第に心を絞めつけ耐え切れずに飛び降りた。君は赤い公園に一人。昨夜の雨が染み込んで黒く固くなった砂場。爪先でいくら掘り返してもいつまでも重たい砂。それはきっと涙に濡れていたのだろう。君は赤い公園で途切れがちな言葉の美しさに優しく手を繋いで笑って。