あずきの試写室

2004年11月13日(土) 「イン・ディス・ワールド」

パキスタンのペシャワールに住む
アフガン難民のジャマールが
遥かロンドンを目指して旅をする。
気が遠くなるほどの距離は、ただの遊びの旅では勿論なく、
命がけという。
そこには難民が住むペシャワールにはないものを
目指したが故の旅。

全編デジタルカメラで撮影し
照明機材は使わなかったという映像は、
ジャマールと一緒に
旅をしているような気分になります。
旅の中でのエピソードは
いろいろな人々から聞いた話であったり、
映画を作るにあたって
同じ行程を旅した監督が実際にあったことであったりと。
だからこそのリアルでありますね。
また登場する二人も実際ペシャワールに住む二人が
演技ではなく、自然なままで映っているとか。
(途中バスに乗り込んでくるイランの兵士は注目です。
亡命者を取り締まる司令官が実際演じているとか・・笑)

マイケル・ウィンターボトム監督が、
どのようなまなざしで見つめていたかということが
映像から感じられて、私は面白かった(適切な表現でないかも)です。
といっても、実はこの映画、ほんとに旅を追っているだけなので、
驚くべき出来事とか、すごい盛り上がりになるという
ことはほとんどありません。
だから、人によっては退屈かも。。。難しい。。。。
でも、この世界には、自分の知らないことばかりなのだと
実感させられます(あ。私が知らないだけかも。。超勉強不足)

主演の少年ジャマール君は、撮影後実際ロンドンに移住しに
きてしまったとか。
でも、認められたのは18歳までの滞在許可とのことで、
以前見た「堕天使のパスポート」もだぶって
より複雑な気持ちにもなったのでした。。


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