拝啓 王子様
余寒厳しい折、いかがお過ごしでしょうか。 インフルエンザが猛威をふるっているようで、 あなたのからだが心配です。
私は幸い風邪もひかず、毎日元気にやっております。 でも日常生活を平穏な精神状態で送り続けるというのは 正直至難のわざね。
お元気ですか。
最近立続けに人の優しさに触れる機会があって、 とても嬉しくなりました。
「お薦めの本を教えてください」と気軽に聞いたつもりだったのに、 とても丁寧にメールくださった方。 「就職活動は粘った人が勝つよ」とわざわざ電話をくれた方。
こういう気持ちになる度に、 ああ、謙虚にいよう、腰の低さで世界一になろうと決意を固めます。
昨日はゲーム会社のセミナーがあって、その前に新宿ルミネの 青山ブックセンターに足を運びました。
書店には毎日行ってしまいます。 一番、落ちつく場所。
「編集会議」を買いました。
最近始まった連載、「本が生まれる場所」が好きです。 筑摩書房の松田哲夫さん(ブランチに出てる人ね)が 自分の企画書を公開しながら体験談を執筆なさっています。
がつがつ仕事をしてどかっとお酒を飲んで、 早口で話して、いつも忙しそうで、という人が 勝ち残っていきそうな業界にいながら あの穏やかさ、折り目正しさは何なのか。 尊敬の一言につきるわ。
今日でテストが終わります。 あなたのために親子丼とだしまき卵を作ったから、 一緒に食べませんか。
ではまた。 こうやって手紙を書くだけで気分が高揚するのです。 あなたって、凄い力を持っているのよ。
かしこ
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