無意味に高田馬場(主に芳林堂)を徘徊。 ↓ 友を呼び出す。 ↓ ほとんど偶然に、知り合いの雑誌編集者に会う。と書くとちょっと格好いい。ガンダム好きアキバちゃん、兼ヒモに会う。と書くと興ざめだな。つまり、今日私はガンダム好きアキバちゃん兼ヒモの、雑誌編集者に会った。学生時代、もてもて栄光期の彼のような、見た目の輝きはすっかりなくなって、服はぼろぼろだしTシャツも縮んで髪の毛もぼさぼさ、太りとはげが進んでいたけれど、私は彼が本当に素敵だと思った。早く自立したい。人に会うたびに情けなくなる自分を辞めたい。 ↓ 3人で茶。ルノアールで小一時間ほど。松尾麗子(拙者)はゴス女である、という根拠のない批判を受ける。全くもって不本意だが貸した金が返ってきたので良しとする。拙者はヒモを抱えません、断じて。 ↓ 友宅。カーサブルータスが不愉快だから持って帰ってくれ、と言われ無償で頂く。ロッキングオンジャパンで鹿野編集長が六本木ヒルズだか汐留シオサイトだかの悪口を書いていた。nobodyというメジャーなミニコミ誌(語義矛盾)で、私のいっこ上のライターがMRの悪口を書いていた。悪口を書くのは簡単だというけれど、相手が相手なので両方とも格好良い。金を貸す。 ↓ ひとりで芳林堂再訪。都築響一『TOKYO STYLE』(ちくま文庫)を購入し、読んだら一人暮らしがしたくなった。色々な生き方があって、優等生じゃなきゃ死ぬって訳でもねえな、クリエイティブに見えたってみんな悩みはあるんだよな。そう考えてみたら少しからだが軽くなって、帰りの埼京線から眺める荒川が美しかった。このだらだらと過ぎてゆく、何者にもなっていないぬるい地獄の日々を、私はいつか思い出として振り返ることが出来たらいいのに。そうしたら君と、またおいしいお酒が飲めるかもしれないのに。地元の駅。外灯がない田舎道から月を眺めて、涙が出そうになるのをこらえる。(また北川恵吏子風)
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