インタビュー原稿をまるまる2本、書き直しを命じられる。別々の原稿を、別々の先輩に見せたのに、同じような注意を受けた。私はこの1年、何をやっていたのだろうと、情けなくて泣きそうになった。
文章に限らず、ラフでも写真のディレクションでも、何かを「構成」していく力が足りない。ここの日記もそうだが、勢いだけで押せるほど、仕事は甘くないということ。忘れないように、これから注意することを書いておく。
■文章を勢いで書いている→構成がバラバラ
話し手の言葉、ノリに引っ張られて、「この記事で書くべきことはなにか?」が見えていない。聞いてきた情報からこの記事で「読者は何を知りたいのか?」を選んで文字に起こす。
■しばしば主語、目的語が欠ける→口語的表現、唐突な表現が多い
自分は分かっている情報でも、読者にとっては始めて読む記事。伝えるときに補うべき言葉を考える。
■ありふれた言葉を何も考えずに使っている→文章が浅い印象に
「人と接する」「明るい人」「豊富」など、一見きれいだが結局誰も想像できないような、ありふれた表現を使いがち(特に語彙にこまったとき)。人と接するというのはその人にとってどういうことか、明るいとはどのような明るさなのかをインタビュー時にしっかり聞き込むこと。もっと泥臭い言葉で、事実の詰まった一文一文を積み重ねよ。(※事実や裏付けないなら、大げさな表現は×。引きがあることと言葉だけ大げさなことはちがう)
■誰でも知っている(想像が付く)情報を入れてしまう→引きがない
わざわざ取材に行っているのだから、「その人にしかない情報」「その店にしかない情報」を入れなければ書く意味がない。たとえばメイクアップアーティストが、たくさんアイシャドウを持っていることは誰でも知っている。だから「アイシャドウが豊富」と書いても何も言っていないのと同じ。読者が知りたいのは、たとえば「アイシャドウはどこで買うのか」といった、普段は聞く機会がない情報である。
■補
すべての取材で、質問票を用意する。
なるべくたくさんのインタビュー記事に目を通し、会話文と地の文をつなぐ語彙を増やす。(「**です」と○○さん、と○○だという、ばかりでは芸がない)
|