もっとつらいことや、悲しいことや、人の負の部分を分かり合わなければ楽しい毎日は送れないのだと勝手に信じてきたけれど、それは寂しい人間のマイナス面のストイックさであったのだろう、もっと素直に、明るく、楽しくまっすぐに、毎日過ごしたいと思う。春になったら国分寺に、学芸大の桜を見に行く約束をした。
私の知らない、昔の日記を続けて読む。アイスホッケーをしたりジョギングをしたり、近所の人とけんかをしたり、ディズニーシーに行ったり小池栄子をブスだと非難したり、ハムスターを床に落としたりしている。
私はその頃、就職活動をしたりアルバイトと教習所を両立させようとして分刻みのスケジュールをこなしたり、毎年男の子に振られたり、赤ペンでゴス日記を書いたりしていた。
土曜の夜は「チャイカ」でロシア料理のコースを食べた。週刊新潮の50年記念号を見せてもらい、面接の話をした。私は好きなように話し、好きなように笑い、好きなように眠っている。手に触る時、いつも、私の手の温度について話した日のことを思い出す。
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