取材で大阪出張。2時に終わったので、星ヶ丘(大阪)の「ソーイングテーブル」(カフェ)と、京都に少し寄って帰る。7時半すぎの新幹線に乗るまでの短い時間だったが、久しぶりに自分の中の何かが変わった感覚があった。昨年夏の、四国旅行以来かもしれない。
夕暮れ時、京阪電車の三条駅に到着。上品な料亭の並ぶ先斗町の路地をうろうろしたあと、賀茂川沿いを四条駅に向かって、ゆっくり歩いた。京都の桜はまだだ。でも、風は暖かい。四条大橋の向こうの空が、だんだん赤くなる。
寄り添って座る恋人たち、ギターを弾くミュージシャン、群れる学生、バックパックを背負った外国人旅行者、自転車に乗った就職活動生、そしてまた恋人たち。土曜日だからか、ここが京都だからか、皆優しい顔をしている。
こういう瞬間が、自分にとって一番大切だ。生活を大切にしたい。心底そう思った。お金も洋服も、そんなにたくさんはいらないから、この川を見て歩いた幸せな感情を、忘れたくないと。
やがて日が暮れた四条通りを「都をどり」と描かれたちょうちんが照らす。4月の花見シーズンに合わせて、舞妓さんの芸が披露されるらしい。高台寺のライトアップはあきらめて帰ることにして、最後に花見小路をのぞく。彼へのお土産は、お香とお漬け物にした。
【余談1】 一澤帆布にも立ち寄ったけど休業中。「近くに類似品を扱った店があるようですが、当店とは全く関係ありません」という貼り紙があった。この間新聞で「一澤帆布の社内分裂(骨肉の争い?)があって、分裂した片割れの人がもとの店舗のものすごく近くに店を出すらしい」みたいな記事があったけど、それと関係あるのかな。大人の本気のけんかは、外から見ているとちょっとおかしい。
件のニュースはこれ↓です。http://news.goo.ne.jp/news/kyodo/shakai/20060301/20060301a4510.html?fr=rk
【余談2】 ここ見ている人は全員知っていそうだけど、一応ソーイングテーブルについて↓ http://homepage3.nifty.com/h-gakuen/19ochaya.htm
お茶飲むだけで緊張するけど(私だけ?:笑)、あんまり混んでいないし、コーヒー350円は安いと思います。
オーナーさんの書いた『夾竹桃の花が揺れる頃に』という本が店内にあったので読む。元キャトルセゾンの人だったんだ〜とか、色々知る。「元キャトル」とか、「セツモード出身」とか、乙女業界人脈のキーワードが最近少し分かってきた。
|