2006年04月07日(金) |
取材で落ち込む日もあるさ |
仕事で取材するのは、学歴もキャリアも華々しいビジネスパーソンばかりだ。フラットな立場でものを見ようと努力しても、自分と彼らのあまりの違いに落ち込むこともある。
特に私が最も弱い分野である「金融業界」の人たちと会った日には。
さわやかでウィットの効いた話ができ、その上向上心が旺盛で専門知識もあり、もちろん大手企業勤務で仕事もデキる、しかしそれを全く鼻にかけず人望にも恵まれた30代資産運用会社のトレーダーなどと対峙すると、私は劣等感の塊となって立ちつくしてしまう。ああ、私が今チマチマ節約しながら使っているこのお金を、この人たちは第一線で動かしているんだ(厳密に言うと、彼が動かしているのは「キャッシュ」ではないが。まあいいや)。
比して、自分の仕事とは何だ。人に頭を下げて話を聞いて、頭を下げて写真を撮り、人の言葉を文字に起こしているだけではないか。そういう無力感に、たまに襲われる。
以前ここの日記で「大きい会社の人」「小さい会社の人」という表現を使ってご批判を受けたのに、またバカな話題を書いてしまった。前述のサワヤカトレーダーのような人は、世の中に対してそんなうがった見方はしていないのだろう。
夜、代々木で降りて参宮橋のりかちゃんの家へ。おいしいカフェオレをふるまわれ、深夜に色々話をした。「バナナちゃんは、子どもが生まれても仕事を続けるの?」と聞かれて「仕事を嫌いにならない限りは」と答えた。「子育てとの両立が大変だから辞めるんじゃなくて、仕事をするよりも幸せなことを見つけた時が、退職のタイミングだと思う」と。
幸せなことって、なんだろう。
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