休日出勤を続けていたら疲れてしまって、平日だというのに久しぶりに埼玉の実家に帰ってきた。自分はなんと自立していないのだろうと反省しつつ、山崎ナオコーラさんも以前エッセイで、「疲れると実家に帰る、そうするとお母さんが静かに迎えてくれる」とその心地よさについて書いていたし、まあいいか、と言い訳しながら。
家に着くと、まず母親に「口から歯周病のにおいがするからすぐに歯医者に行きなさい」と言われた。高田馬場でいい歯医者を探すのが面倒くさいので、母の通っている北本の口腔外科を予約した。しばらく週末は歯医者に通うことになりそう。社会人になってから最もほったらかしてきた部分だったので、ここらできれいさっぱり清算しようと思う。
もうひとつ、相変わらず「結婚しな」というのを何度も言われた。今年度いっぱいは仕事に専念したいということを以前伝えて理解してもらえたのだけれど、それこそ社会人4年目(26歳になる年)にはすぐ結婚してほしいらしい。
そろそろ親孝行もしたいので、具体的に転職活動に向けて自分の方向性を見据えていくべきなのかもしれない。今の会社は居心地がいいし、編集者として本当に勉強になり、かなり鍛えられるから4年くらいいたいのが本音だが、私がそんな悠長なことを言っていて、いろいろな人に迷惑がかかるなら自分を鍛える場所は別の会社だととらえてもよいのかもしれない。
基本的に人生は行き当たりばったりでいいのだけれど、ふんばりどころで自分の意志をきちんと固めないと、その後のウン十年を棒に振ることになるから気をつけないといけない。私が今深夜帰宅でも仕事をがんばれるのは、就職活動に失敗し続けてもめげなかった時期があったからだという気がしているので。
それから、先日結婚したいとこが早速家を買うという話を聞いた。結婚とか家を買うとか、私が台割を考えて頭痛に悩まされている間に世の中の人々はなんと大きなことを考えつくのだろう。
心が大学生のまま止まっているのか、今が賃貸暮らしで馬場と高円寺というきわめて若者的風土の町を行き来しているせいか、大人が考える「地に足着いた暮らし」に実感がわかずにいる。地に足着いた暮らしに心底憧れるし、『ku:nel』信者の私であるのに、なぜかそれが現実に自分に降ってくることがあまり信じられないのだ。ちゃらちゃらドリスのブラウスとか買っている場合ではないのか。みなさんはそういう気持ちになることってないですか。
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