罅割れた翡翠の映す影
目次|過去は過去|過去なのに未来
最近ずーっと電話かけてくる人が居る。 毎回『疲れたー』言って愚痴言って、 『愛してるよ』とかうわべのそらで言って切る。 なんか愛されてる気はしないし。
世間知らずで優柔不断な僕の所為なんだと思う。 だから、別れはちゃんと僕から切り出すべきだよね。
デートも何かワンパターン。 僕の事なんか考えてないで自分とセックスの事ばっか考えてる。 セックスも嫌いじゃないはずだけど、 あの人はなんか売りの時の事思い出させるんだ。 道具として抱かれてた時の事。 僕の内面なんかお構いなしのセックス。 ミノルの感情が流れ込んできて、発狂したくなる。 したくて出来るものではないけれど。 狂ってしまいたい。どんなに楽な事か。
彼は彼なりに僕を全力で愛してくれてる(つもり)かもしれない。 でも、あなたのする事は中途半端に僕を切り刻んでいく。 僕の手があなたの血に染まる前に、さよならを言うよ。 ありがとう。 愛してるなんて、嘘でも嬉しかった。
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