橋本裕の日記
DiaryINDEX|past|will
「悩みや悲しみは最初からあるが、喜びはだれかが作り出さないといけない」朝日賞を受賞した作家の井上ひさし氏の言葉だそうである。なかなか含蓄のある言葉だ。
同じようなことをカントが平和について言っている。「自然状態はむしろ戦争状態である。それゆえ、平和は創設されなければならない」(世界平和の為に)
人間は争いを好む。戦争や流血を好む。人が平和に幸福に暮らしているのを眺めるよりは、苦悩に打ちひしがれ、涙にくれている姿を眺める方が好きだ。だから、人の不幸やゴシップをあつかった週刊誌が売れるし、乱闘シーンや殺人シーンばかりの血なまぐさい映画がヒットしたりする。
自然の成り行きに任せれば、争いが起こり、悩みや悲しみばかりの人生になることは目に見えている。そうした事に気付いた人間だけが、平和を創り出そう、そして喜びを創り出そうと、真剣に考えるのだろう。
|