橋本裕の日記
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2001年02月27日(火) |
幽霊たちが支える森政権 |
KSD(中小企業経営者福祉事業団)による自民党費肩代わりは、9年間で述べ63万人分、15億円にのぼる。しかも、名簿に載っているのは、ほとんど実在しない架空の人物で、「石川五右衛門」や「徳川家康」といった名前まであるという。KSDで十数名のアルバイトをやとい、入党申込書にせっせと書き込んだらしい。
KSDの会員で、自分が知らないうちに自民党の党員にされ、おまけに架空の家族の名前をでっち上げられて、幽霊家族で複数分登録されたりしている人もいる。こうして登録された名簿をもとに、自民党から党員証が送られてくるが、本人には届かないようにKSDの関連企業に送らせて、廃棄処分にしていたという。
東京地検に呼び出された会員の一人は、姓は同じだが名前を知らない二人が同居していることになっていて、東京都豊明支部の名簿に三人で載っていた。「党費をはらったこともないし、党員になっていることも知らなかった。KSDに払った会費がこんなことになっているとはまるで詐欺。私と同じような人がまだ他にたくさんいると検事に言われた」と話している。(2/23朝日新聞朝刊)
KSDが党費を肩代わりしたのは、参議員選挙をひかえ、村上正邦氏や小山孝雄氏の比例区の順位を上げるためだ。そのかいがあって、二人とも参議院議員になることができた。村上氏などは、順位2位(一位はお客さんの有馬前東大総長)の位置に着け、堂々当選して自民党の参議院会長として党内に重きをなしていた。
村上氏はやがて小渕氏のあとの次期首相をきめた5人組の一人となり、「森でいいだろう」と発言して、森首相実現に貢献した。ということは、森政権の背後に「石川五右衛門」さんたちがついているということだ。なんだか背筋が寒くなってきた。
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