橋本裕の日記
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2001年08月15日(水) 礼節を知る大切さ

 13日に小泉首相が、靖国神社に参拝した。終戦記念日の今日公式参拝すると公言していたが、諸般の事情を熟慮した結果、予定を2日早めて、この日の参拝になったようだ。何だか姑息な印象で、小泉さん自身、すっきりしていないのではないか。

 現職首相の靖国神社参拝は、政教分離をうたった憲法に違反しているおそれがある。さらにそこの合祀されている二百五十万人の中には、東京裁判によって処刑されたA級戦犯も含まれている。

 靖国神社の前身の東京招魂社は、明治維新で命を失った人たちを慰霊するための神社だった。1879年(明治12年)に靖国神社と名称が改められ、やがて国家神道の中心的存在になり、天皇や神道の権威をたかめ、侵略戦争を遂行するために使われた。

 こうした歴史を考えれば、たとえそこに眠る戦死者の慰霊のためだとはいえ、現職の首相が参拝することは問題が大きい。「侵略戦争を美化している」という考えがなくても、近隣諸国は疑いの目をむけるだろう。

 さらに、日本の道義的責任の問題がある。たとえ中国や韓国が、国家賠償の請求権を放棄したとしても、日本の侵略行為にたいする道義的責任を追求する権利まで放棄したわけではないからだ。

 私は人間にとって大切なことは何かと問われたら、「礼節」だと答えたい。礼節が大切なことは、、国と国のつきあいであっても変わらない。そして日本人は昔から「礼節を重んじる国民」だと思われていた。

 それが前の戦争で豹変した。中国大陸に侵略し1000万人以上の人的損害を与えた。アメリカに対しては、宣戦布告前に真珠湾に攻撃をしかけた。とても礼節をわきまえた国民の振る舞いとは言えない。

 日本人はこの点を恥じるべきである。そして再び礼節を重んじる国として立つことを決意すべきである。首相が「ただの慰霊のためです」と言って靖国神社に参拝することは、日本が始めた太平洋戦争で命を奪われた何千万という近隣諸国の人々の心をわきまえない、あまりに厚顔無恥で無礼なふるまいというしかない。


橋本裕 |MAILHomePage

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