Love Letters
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最後の日の朝、
8時頃に小さなTVの音に目が覚めたら、
あなたは既に起きて
窓際の椅子に座って煙草を吸っていました。
私が目覚めたことに気づくと、
あなたがその日の天気やニュースについて
独り言みたいに話しかけてきます。
とうとう来てしまったお別れの日。
今度会える日はずっと先になりそうです。
「もう、起きちゃったの?」
あなたはいつも早起きだから、
目覚める時はいつも独り…という気持ちになります。
「今日も暑くなりそうだよ。」
私の気も知らずに
あなたは普通の笑顔で
朝の天気予報を教えてくれます。
チェックアウトは正午。
まだ二人きりでいられるのに、
あなたの爽やかな態度で
もうすぐお別れしなければいけないということを
切ないほどに思い知らされるのでした。
私の言葉の端々が
つい刺々しくなってしまいそうだったので、
私は再びシーツにくるまり、
目を閉じました。
「もうちょっと寝ようか。^^」
あなたはもう一度ベッドに来ました。
少し不機嫌になっている私を
後ろからぎゅっと抱き寄せました。
そのまま眠ったふりをしていたら、
「あん、駄目よ。」
そう言いながら、
朝から反応してしまう身体。
まるであなたに見透かされているかのように、
あなたの愛撫で
濡れていくのでした。
「ねぇ、いっぱいキスして。
会えない時間の分まで。」
僅かな不機嫌を残したまま、
私はあなたにそっと抱きつきました。
0574 W.S.R
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小夜子
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