Love Letters
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会ったら、
またあなたを責めてしまうかもしれない…
そう思っていたけれど、
あなたの笑顔を見た途端、
心を閉ざしていた冷たい氷が
あっという間に溶けていくのでした。
二週間前に会ったばかりなのに、
その間にあまりにもあなたを遠くに感じていたから、
こんなにも切ない気持ちで待ち焦がれたデートは
今までなかったような気がします。
桜の開花予想日も
すぐそこまで来ているというのに、
その日は春がまだ遠くに思えるほどに
冷たい雨が降っていました。
イタリアンレストランで食事をした後、
ひとつ傘の中、
腕を絡めてあなたと歩きました。
最近、あなたと飲んでも
あまり酔わないことが多かったけれど、
この日はギネスの後に
白ワインを一本空けて、
私は久しぶりに酔っ払っていました。
あなたと仲直りするために選んだ洋服は、
グレーの花柄が全体に散らされた
ノースリーブの黒のワンピース。
シルバーの刺繍がほどこされた黒のボレロを着て。
ホテルのお部屋に戻り、
私は服のままベッドに…
そのまま眠ってしまいそうなほど、
心地よく酔っていました。
やがて、
あなたの手が
私の脚を
足首から脹脛、太腿へと
優しく撫で上げていくのでした。
アルコールで火照った唇に
燃えるようなキス。
舌を絡め合い、
舌の裏側をくすぐるように舐められて…
シルクの布を一枚隔てたままで、
既に熱くなった私の素肌は
あなたの丹念な愛撫に焦らされるのでした。
「こんなに欲しくさせるなんて、ずるい。」
「相性がいいんだよ。」
あなたの掠れた声…
返す私の言葉も吐息混じりになって…
恥ずかしいほどに
身体の芯から熱いものが溢れ出すのでした。
私の心を切り裂いたあなたの嘘。
一度は決して許さないと思っていたのに。
その夜、
ずっと飢え続けていた私の身体は
あなたに繰り返し征服されました。
汗と体液にまみれながら、
私は何度
あなたの名を叫んだことでしょう。
0574 W.S.R
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小夜子
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