2003年06月04日(水) |
畦道ロードにほろよい専務(徳島阿波町編) |
四国の地図がある方は開いてみてください。
徳島平野から四国山地の方へほぼ東西に走る大断層にそって流れるのが吉野川で、流域はなだらかな河岸段丘が形成されています。阿波町はその中流域に位置し、農産物生産が中心の町です。
この土地も非常に山田錦栽培の条件に恵まれており、土壌、日照、湿度、日較差など申し分ありません。平成の始め頃から山田錦栽培に着手され、徳島経済連米穀特産課と地元阿波町農協さんの熱心な栽培指導の結果、良質のものが次第に取れるようになり、当時、兵庫県産の山田錦を充分に確保できなかった全国各地の蔵元さんが買付けにお見えになるようになりました。今、作付け面積は150町歩を超え、一万俵強の収穫があります。
阿波町農協さんのすごいところは、ユーザーである蔵元の希望に沿うような米作りをされているところで、田植え、穂肥、稲刈りと3回の現地説明会をひらかれ、意見交換をされます。また冬季の仕込みの時期は、徳島山田錦を使っている蔵元をまわり製造見学においでになります。そして、その時に聞いた山田錦の評価は必ず生産現場にフィードバックさせ、次の年の生産計画に反映させます。
品質管理もきびしく「山田錦に向いていない田んぼにはつくらせない」「栽培が下手で、一定のレベルに達していない栽培者にも作らせない」という姿勢を一貫して貫いておられます。
そうした生産姿勢を評価して、阿波町山田錦を買う蔵元さんは、北は青森県から、山形、福島、埼玉、愛知、三重など全国各地に及び、当社も場末の造り酒屋ながら、本年も60俵(3.600kg)購入を予約しています。
この日は1時すぎに阿波町農協に集合、15蔵(地酒ファン垂涎の金看板蔵元さんも何軒かおいででした)ほどの蔵元さんと一緒に現地見学し、7畝ほどの田んぼに手植えで記念田植えをみんなでしてきました。
阿波町を出発したのが午後4時すぎ。帰社は9時を少しまわっていました。
◆ほろよい旅日記(おまけ)/ウダツあがるかあがらぬか◆ 奥様の実家がある、さぬき市(日本全国どこでも市町村合併はいいけど、もっといいピリッとした名前をつけてくれーい。これじゃあ最大公約数の無表情な名前じゃないか)寒川町で一泊したほろよいは、一路高松道を東進して徳島へ、途中、津田サービスエリアでモーニングコーヒーを一杯。
ぼんやりおみやげコーナーを徘徊していると、おおっとありました!讃岐の国限定「うどんキティ」携帯ストラーップ!。思わずお留守番の奥様のおみやげにゲット。これだけあちこちにあるのだから、地方出張するたびに探してホームページで公開しようかね。名づけて「地方限定キティちゃんをさがせ」略して「地キティをさがせ」。乞、御期待。
高松道全線開通のおかげ(なんと有力政治家のいる県は道路整備の速度がちがうねー)か、集合時間2時間前に阿波町に到着。時間調整のため、となりの脇町に立ち寄る。ここは「うだつのある町並み」を観光資源にして町おこしをしているそうな。
脇町は、昔、染色につかう藍(インディゴ・ブルー)の生産で財をなした商人が多く、立派な「うだつ」があがった町屋がならぶ町並みが保存され、特に藍商吉田家(ほろよいと同じ姓なのがニクイじゃないか)が一般公開されています。なかなか徳島県の片隅でこんなにりっぱな町並みを拝見させてもらえるとは思いませんでした。
ほろよいの蔵も、大手清酒メーカーの乱売合戦を耐え抜いて、地酒で「うだつ」があがるのでしょうか?
まだまだ勝負はつづきます。
|