海津ほろよい日記
湖畔の酒蔵 ほろよい社長の日常

2003年06月23日(月) 呉越同舟

今日は湖西5蔵元セットのセットアップの日です。

作業場には9時前に到着。すでに大方の小売組合の役員さんと、各蔵元さんがお待ちで、すぐに流れ作業ができる段取りを開始。最初にきっちりと作業の準備をしておかないと、300セットの化粧箱の組み立てや、各蔵元のお酒を1本ずつ入れていく作業能率が悪くなります(ルーズに作業すると絶対ひとつの箱に同じお酒がダブってはいってりして、最後に余ったり、足らなかったりして泣きを見ることになります)。

とはいえ、みなさんお店や会社にかえれば一国一城の主なので、あれやらこれやら各自が良いと思ったとおり動かれるので、なかなかうまく事前準備ができません。

これはもしかすると舟が山に登るかなあと危ぶんでいましたが、30分ほどかかり、ようやく準備完了、流れ作業が始まりました。箱を組み立てる人、酒を箱に入れる人、できたセットを車に積んでいく人、まあまあなんとか順調に流れていきます。

酒販業が元気だった時代は、いろんな利益のでる商材があって、みんながお互いにライバルで競い合い、共同で地酒をセットして販売するなんて発想はうまれなかったのですが、今は量販店やDSと勝負できる商材がほとんどないといってよいでしょう。なんとか消費者さんに興味をもっていただける商品を自分たちの手でつくっていこう、という意欲がみなさんに出てきているのかもしれません。まさに呉越同舟を地でいくような光景です。

せっかく汗を流して作った商材です。ぜひとも将来への展開につながるような販売ができることを祈っています。

「こんなもの売れやしない、酒販青年会もムダなことをする」などと考えている小売さんがいたら(絶対いるんですが)、怒られるかもしれませんが、こう申し上げたいと思います。

「それじゃ、あなたは何を売ってこれから生活していくんですか?」

ビール?大手のパック酒?
……「仕入れ価格では勝負になりませんな。」

ワイン?
……「フランスやドイツのワイナリーに1度くらい行ったことはありますか。きちんとお酒の説明ができないと消費者さんや、有名レストランのシェフは相手にしてくれませんよ。ところで少しはフランス語できるんでしょうね」

焼酎?
……「もうあらかた、乙類焼酎の有名ブランドは有力な小売さんに押さえられてしまい、なかなか新規の取引は無理でしょう。ところで1度くらい宮崎や鹿児島のメーカーに見学にいったことはありますか、これからというあなたはもう遅過ぎます。」

結局、地酒しか選択肢はないと思うのですが。

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御案内

湖西5蔵元セットを吉田酒造でも販売いたしております。
24日午後2時現在、12セット残っていますので、御希望の向きはメールかお電話にて御注文ください。在庫限りにつき、売切れの場合は御容赦のほど。





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