海津ほろよい日記
湖畔の酒蔵 ほろよい社長の日常

2004年02月09日(月) 斗瓶(とびん)登場



大吟醸の仕込みが終わり、早くも今日から絞る準備がはじまりました。倉庫から斗瓶を持ち出し、洗浄のために水をはりました。

ごらんのように、18リットル(一升瓶10本分=一斗)はいることから、斗瓶といっています。

大吟醸の出品酒は、モロミを酒袋に入れて何十本も吊して絞ることから、俗称「首吊り」といい、酒袋からポタポタ落ちたしずくを斗瓶に集めます。

しぼりたてのお酒は、うっすらと滓がからんでいますから、斗瓶に満量入れて、冷暗所に静置しておくと1週間程度で滓が底に沈んでしまいます。これをサイフォンで滓と清酒に分離するのですが、このときに混ざらないように観察するためにガラス製でなければならないのです。

かく言うほろよいは、10年ほど前、本命の大吟醸出品酒をふとした衝撃で割ってしまって以来、斗瓶に対してトラウマを抱いています。

そもそも、肉厚が場所によっては3ミリ程度しかない脆弱な容器に虎の子の出品酒を入れることが間違っているのです(中に入っている大吟醸斗瓶取りは、末端小売価格10万円以上もするのに)。

ほかの業界で18リットル入る丈夫で安いガラス容器を使っているのを知っていたら、そっと、ほろよいまでメールでお知らせください。


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