2005年05月26日(木) |
リカルドさん鑑評会へ行く |
↑ほろよいとは正反対。痩身でハンサムなリカルドさん。こんどはマキノ山田錦の田植えをお手伝いいただきます。
5時起床。となり町に住むイタリア人ソムリエ、リカルドさんをお誘いして全国新酒鑑評会に出発です。
彼は春夏と奥さんの実家が経営しておられるキャンプ場のお手伝いをして過ごし、秋冬はイタリアやスイスでソムリエの仕事をしています。奥さんが日本人で、日本での生活経験もあることから、ソムリエ組織の機関紙に日本酒の記事を書かねばならなくなり、アドバイスを求めてほろよいの蔵においでになりました。
なにせ場末の蔵のこと、たいしたお手伝いはできないのですが、日本酒についていろいろなシーンを実際に経験していただいたらという思いで、今回東広島までお連れしました。
開場まぎわの10時前に、きき酒会場に到着。さっそくリカルドさんと一緒にきき酒です。こんな大勢の中で、次から次へときき酒するのは初めてだそうで、スポイトでお酒を吸いとり、プラコップできき酒する方式に興味津々の様子でした。
きき酒の態度は、さすがプロのソムリエです。酔った様子もみせず、何百もある出品酒を次から次へときき酒し、金賞と銀賞、賞をのがした酒の違いを彼なりに理解した様子でした。
新幹線の中で見せていただいたのですが、リカルドさんはソムリエ用のきき酒のチャートを持参しておられ、香りの種類、タンニン(渋み)や、酸のボリューム、アルコール度数、発泡性の有無などはもちろん。そのお酒にあった料理や、サービスする際の最適温度まで記入事項が印刷されています。
ひとつの対象を細分化し、分析的な方法で評価するのはさすが西洋人という感じです、お酒を評価するときにそいうアプローチの仕方は必要とは思いますが、えてしてこの手法は「絶対的な見方」になってしまい、「こういうお酒は○○度でなければ」とか「この料理や食材に合う」という決めつけになってしまわないか心配です。
お酒は嗜好品であり、人によって感じ方がちがうのですから、「相対的なものの見方」や、「全体としてどうなのか」という物の見方もまた必要ではないかと思うのです。
鑑評会の帰り、京都の「地酒バー」にお連れし、日本酒サービスの既成概念をひっくりかえすような、生酒の燗や長期熟成した生酒などを召し上がっていただいたのですが、彼はどう感じたでしょうか。
↓今年の鑑評会は金賞が7つ、銀賞が1つと滋賀県勢が大躍進!。若手の台頭が目立ちます。でも「竹生嶋」がありませんから〜〜(切腹ッ!)
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