海津ほろよい日記
湖畔の酒蔵 ほろよい社長の日常

2009年06月21日(日) いじりがいのある酒

浜大津の朝市には大勢のお客様にご来店いただきありがとうございました。

到着が9時だったため、朝一番においでになられた方に、めざす「初しぼり」をお買上いただけなくて申し訳ありませんでした。

お昼前には、準備させていただいたお酒が完売となり感謝感激雨あられでございます。

「吟花 斗ビン取り」や「竹生嶋 銀紋 普通酒原酒」などは、グレードの差こそあれ、それなりに完成されたお酒なのですが、「初しぼり」は「いじりがい」のあるお酒として今回、ソーダサイフォンでのご提案をさせていただきました。

スペックがどうしても知りたいという方のために公表いたしますと。昨年12月23日に搾った普通酒の生原酒、安曇川町清水光男さん栽培の玉栄100%使用、精米歩合65%、醸造アルコール添加量白米トンあたり180リットル、酵素4段を実施、酵母は協会701号、アルコール分18.3%、日本酒度ー3、酸度1.8で、上槽後しばらくしてオリ絡みでビン詰、2月末までは常温(といっても冬季なので10℃前後)それから今までは3℃で低温熟成。というのがこのお酒の履歴であります。

吟醸でも、純米吟醸でもない普通酒ですが、甘みののった風味がなんとも心地よい酒になってくれました。加えて飲み手の工夫でいろいろと楽しめるのが、このお酒のいいところでもあります。

ソーダサイフォンで炭酸をとけこませ、スダチの果汁を少々、オンザロックで召し上がれば、鮎の塩焼きとは抜群の相性です(よろしければ、皆さんもいろいろやってみてください)。

映画「アマデウス」で、宮廷作曲家サリエリの曲を「いじりがいのある曲」といい、駆け出しのモーツアルトが即興で何パターンもアレンジを変えて演奏していくという印象的なシーンがありました。

未完成である(自由度がある)がゆえに他人の手により進化していく酒、造り手が予想もしない楽しみ方ができる酒、そんなお酒も「あり」だと「楽しい日本酒ライフ」をめざす、ほろよいは思うのです。


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