2009年07月07日(火) |
coctura 桜井 |
近江銘酒蔵元の会が8月末に予定しているお酒の会の打ち合せに行ってきました。
会場は、大津市国分1丁目にある「coctura 桜井」という懐石料理のお店です。
仲立ちをしていただいた「大治郎」蔵元以下、萩乃露、笑四季、金亀、御代栄と若手でイキのいい蔵元にかこまれ、その他白髪頭が1名という一行です。
外観はこじんまりとしていますが、古民家を解体したときに出る古材をふんだんに使った趣のある建物です。
両側にシダが植えられ、敷石に打ち水がすませてあるアプローチを進んでいくと玄関が現れ、市松に芝生を植えたところに「つくばい」が置いてあるところは、茶室をイメージしておられるのでしょうか。花器には季節の山野草が生けてあり、ご主人の趣味のよさがうかがえました。
ひととおりお食事をしたあとで、ご主人とひとしきりお話を。
「京都で修行していたお店は、宴会や接待の利用が多く、せっかく苦心して作った料理がほとんど手もつけられないままに下げられてきた。そんな経験をしてきたので、料理を本当に楽しんでいただける店にしたかった」というお話がこのお店のスタンスを語っているような気がします。
お料理の質とボリュームは当然のことながら、おいしい和食を求めておいでになるお客様に、しばしば足をはこんでいただけるようにと苦心されたお料理の価格設定には頭が下がる思いです。
お料理はオーナー板前のご主人の手で、奥様ともう1名の女性の方がサービスを担当されることで人件費を抑え、サービスが十分にゆき届く範囲のお客様しか予約をとらない経営方針も、なにやら滋賀県のオーナー蔵元のスタンスと似ていて共感いたしました。
せっかくですから、お腹の減ったみなさまに、先付をご紹介
よく冷えた竹筒のうえに、緑あざやかな木の葉をかぶせて最初の一品が運ばれてきました。信楽焼独特の素朴な焼肌を生かした角皿との対照が粋ですね。
中には、雲丹、とろろ、ジュンサイ、海草、枝豆が。これをおさじでかき混ぜて食べるのですが、それぞれの材料の鮮烈な風味がぼやけることなくそれぞれに主張してきます。目の覚めるようなカウンターパンチでした。
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