今夜も(ノ`´)ノミ┻┻ 

2002年05月23日(木) タブリンの鐘付きカビ人間

珍しく初日(東京公演)に見に行って、
速めに感想を書いております。
ネタばらしもあるので、
これからご覧になりに行く方は、お気をつけ下さい。


〜一言で云えば童話。
ポーグマホーンという1000人の血を吸って、
奇跡を起こす剣の物語は、因果応報で理不尽。
罪と罰の話。

口が利けないよりも恐ろしい病にかかる美少女と
水晶の心と醜い身体(カビ人間)を持つ男の
ラブストーリーには悲劇こそ似つかわしく、
だから美しく切ない。

叶わない願いと一瞬だけの永遠。
そして、美しい娘はいつでも己にナイフを向ける、
人が後ろで溶けるドラマチックなポスターが似合いそう

―――て、これじゃあ、あまりにも抽象的すぎますが、
大体、こんな感じです。(^▽^ケケケ
タブリンという街の住民が、皆が変な病気にかかる病に
かかってしまって、(小劇場系の演劇だから、有りなの)
この病を治すために奇跡を起こす剣を
手に入れようとする、旅人で物語にうっかり足を
踏み入れてしまった真奈美と聡を軸に、
腹黒い市長と僧侶、人の話を聞きやしない幸せな戦士、

そして、思ったことと反対の言葉が出てしまう病の
おさえと全身がカビだらけの身体になったカビ人間の、
物語なんですけど・・・、

やーもう、真奈美をやったえんくみは可愛かったよお。
あんまり期待しないでというか、
出ているキャストも粒ぞろいだし、
面白そうじゃんって感じでチケットを取ったのですが、
ヒットはえんくみちゃん。初めて、カワイイと云っている人の
気持ちが判りました。

クールというかつっけんどんというか、
怪獣に追いかけられる夢を見たら、
膝からミサイルを出して撃退する娘が、
カビ人間と少女の行く末に号泣して、
ケンカしてばっかしのカレシの胸元に
なだれ込むんですけど、―――観客は、

可哀相だの、カビ人間くらいにしか思わないのに、
(どうなるか判るじゃないですか)
それなのに、真奈美ちゃん、静かに号泣で、
視線はいっきにそちらに釘付け。

ケンカばっかししていて、もう別れると云っていた
カレシが(この人が又、頼りないなんだけど)
初めて真奈美ちゃんをしっかと抱きしめて、

「俺が一生傍にいてやるから」

くうううう、泣かせるじゃありませんか〜〜

ちなみにこの辺りのくだりは後に生きてきて、
いや、ファースト場面から伏線がさりげなく
はりめぐらませていて、脚本が旨いとうか、
うならされる所なのですが、読んじゃうとツマライので、
割愛します。

聡をやった長塚圭史もうなり方とか、ふとした仕草が、
長塚圭三にそっくし。(笑)実はポイントで美味しい所、
さらいまくり。ちなみに及川健は実写でアンドロメダ瞬が
出来ると思いました。(^▽^ケケケ可愛くて、天使のハネが
違和感無い美貌なのに、少し腹黒いところが、もうぴったし。
(だってさ………)

と、このように面白み満載なのですが、?
じゃあ、DVD買うの?と、聞かれると二の足を踏むのは、………
えーと、おさえちゃんがね、もう一人のヒロイン、
奇跡を起こすために
ポーグマホーンの最後のイケニエを自分に選ぶの。
愛する人の死に耐えられなく狂気でもなく、(少しあるけど)
彼を死にいたらしめた街の住人に復讐するのでもなく、
(大分あるけど)病を治すために、彼女は剣を自分に向ける。

そうゆう純化したくっきりと美しい存在って、
カワイコちゃん女優であればいいもんじゃないと………。
いや、本当に心が美しい娘を演じるのって、
ただカワイイ以上に何かが必要ではないかと。

一言で云うと、紫龍やって。って感じ。
(そう、来たか)


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