激しくネタバレを含みますので、気になる方は、 見なかったことにして下さい。
というわけで、10年ぶりの贋作*罪と罰です。
面白かったし、感動もしたんだけど、 でも、大好きな役者が出ていて、この方の 戯曲では最高傑作だと思っていて、←私が。 もう、面白くないはずがないと、いや、 そうじゃないと困ると、決め付けておりまして〜
例えば、産地直送の馬刺しの お刺身を食べたとするじゃないですか? 寄せ鍋でもいいんだけど。 ともかく、食べたことがある食材、料理法で。
新鮮で、肉が厚かったりして、美味しいけど、 アザラシの肉とかとは違って、食べたことが あるものだから、美味しいとか、 前とかとは比べるけど、びっくりしたり、 しないじゃないですかー。 これが初めて観るというのとは違うんだなと。
もちろん、演出とか、何よりセットが違うんですけど、 全く別な舞台では、無いではないですか。 おお、これがこうなるのか、 こういう意味か、 というが判っても、別な結末を迎えるわけじゃないですか。
ですから、最初の彼女が、間違った、 決意して乗り越えてしまった瞬間に、 これから彼女が思い知るものの重さを知っているから、 つい、涙してしまったりするのよ。 後はラストに向かって一直線だから。
じゃあ、面白くなかったのかといえば、答えはノウです。 深く深くこの舞台、好きだなあって、 しみじみします。
でも、初めて見たらしい、隣の女の子の第一声は 「面白かった!!」 だから、面白いのよ、これということで。
というのが、おおまかな感想です。 以下は、本当にヒトコト感想。一部初演と見比べあり。
前半より、後半の方がてなれているというか、 群集が、別の役になり、新たな場面を作るというのは、 後半の方が面白い。なんで?
お願いは、ラストはやっぱり囚人服というか、真っ白な 服に着替えて欲しいなあ。 それとも、もう真っ白には戻れないのかなあ。 でも、タカコの紅い袴はきりっと良かったけどね。
段田さんは、改めていい役者だなあと思った。 「私は終わった人間です」って、台詞があるんですが、 ちゃんと終わった人間なんだよ!! 一歩引いていて、なのに、坂本竜馬が許せないから、 取引をもちかける。ギラギラしてないのよ。 与えられた役割をきちんと演じているのがスゴイ。
智ちゃんは、役者さんってレベルじゃなく、 そのキャラに合っているという点では、今回の方が○。 なんか、お姉ちゃん子な、一人飛ばしての妹! 後、英と並んで、ちゃんと姉妹に見える所が素晴らしいよ。
三条家は(名字ないんだけど)より、 全員が親子というか、夫婦らしい気がする、、 これは、単にバランスの問題なんだけど。
お家に帰って、贋作・罪と罰、読み直したら、 (本当は向こうで買いそうになって、危なかった。。) 行く前に読めば良かった。。でも、そうすると、 前回キャストで読んじゃうんだろうから、良かったわ。
いや、実は初演の時から、 天使の殺人者なんだから、もっとどうどうとしてろよ とかって思ったんだけどー、
二時間ドラマのサスペンスの犯人は、 殺したことに無頓着だけど、 フツウの、人間は、きっともう、のりきれないで、 どきどきわたわたとするんだなと思いだした。
結局、志とかではなく、人を殺すことを乗り切れない 優しい人間であるということを、 見抜いていたのは才谷だけなんだなと。 だから、私にとってはこの戯曲はラブストーリーなんです。
でも、女だてらに肩いからせて、お家再興の為に、 ムリして頑張ってとげとげしちゃう女の痛さを見守る、 ちゃらけてみえるが、人の血を流かす代わりに、金を流す男。
いいと思うのだけどー、一般的には判りにくいのかしら?? まあ、俺の萌えポイントはマイノリティだから、しょうがないか。。。
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