【Realistic Pillow】
秋野京



 どっちが好き?(黒青)

シャワーを浴び終え、濡れた髪を
タオルで拭きながら、リビングへ戻ってみると。
「よう」
…真墨がいた。しかも、勝手に。
フローリングの上で、のんびりくつろいでいる。
「にゃあ」
未夢は、ちゃっかり真墨の膝の上。
「何してるの?」
「見ればわかるだろ、未夢に呼ばれたんだ」
真墨の体温が心地よいのか、未夢はどこか満足そうだ。
「いや、僕は勝手に入った事を、責めたつもりなんだけど…」
これ以上、何か言っても空回りしそうなので、
取り敢えず真墨の隣に腰を下ろす。
「にゃ」
小さく一鳴きして、未夢が僕の膝へ移動してきた。
「オイっ、未夢!お前、俺と蒼太、
どっちが好きなんだよっ」
慌てた真墨の声に、思わず笑ってしまう。
「そりゃあ、僕だよね?未夢♪」
柔らかな体を抱き上げて、そっとキス。
未夢が目を細める。
「…」
無言で、真墨が僕の服の襟元を引っ張る。
ゆっくり、真墨の顔が近づいて。
「…未夢が見てるんですけど?」
たっぷり十秒。
時間をかけて離れた唇の熱さが、僕に残されて。
照れ隠しに抗議してみた。
「別にいいだろ」
そう言った、真墨の顔も赤くなっていたから、
やっぱり真墨も恥ずかしかったんだろう。
ホント、好きだなぁ。
そう、自覚した夜だった。



恋人に尋ねる10の台詞より。「どっちが好き?」デシタ。
よーやく黒青!!


何やら、突然、ワタクシに役職がつく事に…
本人に、何の話もなく、来週月曜から
出世ですよ、と紙切れ一枚渡されました…。
面倒ごとは嫌なんですケド…(^^;)
気が重いです…。


2007年04月11日(水)
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