■ 日々の歩み。 ■
徒然の考察・煩悩・その他いろいろ発信中。

2003年09月23日(火) 幽篁裏に遊ぶ。

 京都3日目。本日は、嵯峨・嵐山散策。
http://www.kyotokanko.co.jp/sagano.html
 
嵯峨野周辺は、3年ぶり。
いつもはJRを利用するのですが、今回は、京福電鉄でゴトゴトと。

 京福線嵐山駅で下車した後、野々宮の脇の竹林を、テクテク上る。
さすがに祝日だけあって、駅周辺は観光客で溢れかえっていましたが、
竹林が奥まるにつれ、次第に人影もまばらに。


 細い坂道を上りきったところで、大河内山荘到着。
昭和中期の時代劇映画スター、大河内傳次郎が、30年の月日と
莫大な費用をかけて造り上げた、広大な山荘。
http://kyotocity.cool.ne.jp/niwa/ookouchi.htm

 建物の点在する広い敷地内は、四季折々の自然の変化と、
眼下に一望できる京都の街並みが美しく、京都の他の庭園と比べても
比較的新しいため、荒廃に晒されることもなく、非常によい状態で
丁寧に手入れされているので、かなりの見応えがあります。

 生垣に囲まれた細い道をゆるゆると上り下りした先で、眼前にぱっと
広がる風景の美しさが、非常に際立つ造りになっていて、回遊式とはいえ、
基本的にあまり動き回らない昔の人が造った庭園に比べると、散策しながら
鑑賞することを前提として作られているので、普段あまり庭園に興味がなくて
ちょっと退屈、と思っている人でも、楽しめるかも。

 入場料の¥1,000に、お抹茶代が含まれているので、散策の後、
緑を眺めながら一息つけるのも、嬉しいところ。


 大河内山荘を出て、トロッコ電車の乗り場前を通過し、
次に向かったのは、常寂光寺
ここの山門から続く急な石段を仰ぎ見る風景は、いつ見てもいいものです。
JRのCMでも使われていましたね。


 和風小物を扱うお店をひやかしたり、昼食を食べた後、祇王寺へ。
平家物語にも登場する、平清盛の寵愛を受けた、白拍子の祇王と
その妹と母、同じように寵愛を受けた仏御前の庵が始まりとされる尼寺。

 小さくて寂れた感じの寺ですが、小柴垣に囲まれ、竹林からの
弱い木漏れ日が差し込む、苔に覆われた細い遣水の流れる庭は、
静謐な趣きがあります。白曼珠沙華が2本、庭に寄り添うように
咲いていて、うら寂しい雰囲気を否応にも盛り上げてました。

 3年前にきた時には、「まろみ」という白い大きな猫がいて、
すごく可愛かったので再会を期待したのですが、今回は会えず。残念。


 その後、タクシーを拾って、直指庵へ。
大覚寺の奥、細い細い道を進んだ先にある、小さな庵。
寂れた庭もなかなか風情があっていいですが、ここで有名なのは、
「想い出草」と言われる、ノート。

 本堂の机の上に置かれていて、訪れた人が胸のうちを綴るのですが、
なぜか女性による恋愛の悩みが大半を占め、女性誌の恋愛特集か、
はたまた、ユーミンか中島みゆきか竹内まりやのネタ帳か
というような、多種多彩な恋愛の悩みが累々と書き連ねてあるのです。

 なんか凄い念がこもってそうで、男性は引くね。あれは。
ポエマー出現率も高いし。私でもちょっと引いた。


 嵯峨野・嵐山を後にして、本日の夕飯は烏丸御池の、「たま妓」
元呉服屋の町家を改装した店で、昼はカフェもやっているとか。
夜は予約すると、奥の座敷で、ミニ懐石が楽しめます。
肩肘張らない、気軽な寛いだ雰囲気で、美味しい料理を堪能。
急須や器も、可愛らしいものが多くて、女性受けがよさそう。


 京都らしい京都を満喫した1日でした。 


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まめ。 [HOMEPAGE]