本日は、Kサンも一緒に、離宮巡り。 午前に修学院離宮、午後に桂離宮の拝観で、京都市斜め横断。
両方とも宮内庁の管轄なので、参観には事前にハガキでの申込が必要。 申し込みも4度目ともなれば、手馴れたものですよ。ふふん。 こんなことでもないと、見る機会もない宮内庁HP。 http://www.kunaicho.go.jp/
修学院離宮は、2度目なのですが、前回と別ルートで向かったところ、 ものの見事に迷いました。 間に合わないかと思って、ちょっと焦った。
修学院離宮は、17世紀中期に、後水尾上皇のために増進された庭園。 山の斜面を利用した、上・中・下の3つの離宮から成り立っていて、 比叡山をはじめとする、周囲の山々の風景を取り入れた、借景庭園です。
前回は3月のはじめ、木々の葉も落ちて、芝も苔も枯れていた時期に いったので、妙に寂れた印象があったのですが、秋の気配が感じられ始めた この時期は、生き生きとした木々と、黄金色に染まった稲穂に彩られ、 大らかな中にも生命の息吹の感じられて、印象がガラッと変わりました。
ここの圧巻は、山の斜面に石垣を組んで造ったという、浴龍池を見下ろす風景。 池の周囲に広がる、広大な山々の景色との調和が、なんともダイナミック。
地下鉄と阪急線を乗り継いで、次に向かったのは、桂離宮。 17世紀初期、天皇の弟宮である、桂宮智仁親王によって創建された別荘。 書院造りの代表と言われる建築物と、工夫と贅を凝らした庭園から、 日本屈指の名園との誉れも高いとか。
大きな池を中心に建物が点在し、それぞれの建物から、異なった庭の趣きが 楽しめるようになっています。 池には、こんもりとした土橋や石橋が架けられていて、徒歩でも廻れますが、 当時は、舟遊びも楽しんでいたそうな。なんとも優雅ですな。
ちょうど、外国文化が長崎経由で伝わってきた時期に作られたそうで、 建築の意匠にも、西洋文化の影響が感じられて、興味深い。 有名な、藍染と白の市松模様の襖や、赤と黒の天鵞絨と金箔を組み合せた 壁紙の模様など、ハイカラで大胆なデザインが、数多く見られます。
外し、と表現されるような、遊び心が満載で、贅沢でありながら ちょっとくだけた楽しい雰囲気が、作り手の趣味の良さを感じさせる。 そんな感じかしら。 個人的には、笑意軒のモダンな雰囲気と、月波楼の凝った天井と 波間に紅葉の、落ち着いた色彩の襖が好き。
参観に手間がかかりますが、京都で庭園を楽しみたいなら、 離宮は外せません。是非お勧め。 両方とも、説明の職員が引率してくれるので、事前知識がなくても 結構楽しめるのも、嬉しいところ。 ハガキ申込さえ通れば、参観料も無料だし。
高倍率ですが、紅葉の時期にも行ってみたいなあ。
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