人生2度目の宝塚観劇。今回は、新トップコンビになったばかりの星組。 それよりなにより、S席だよ、ママン!!!
「王家に捧ぐ歌 −オペラ「アイーダ」より−」
ジュゼッペ・ヴェルディの、有名なオペラ「アイーダ」が原作。 (今度、劇団四季でも上演が決まりましたね) 古代エジプトの悲恋モノ(…か?)。 コスプレです。みんなキンキラキンに光ってます。(一部黒塗り)
エジプトの若き将軍・ラダメス、エジプトの捕虜となった、 エチオピアの王女・アイーダ、エジプト王の娘・アムネリスの 愛憎入り混じった、三角関係。
で、感想ですが。 押忍!! 熱血☆星組!!! これに尽きる…。
新トップ・湖月わたるのラダメスは、異様に気合入って吼えまくり。 いや、マジで咆哮するのですよ。メッチャ、漢前。 甲子園目指して熱く燃える、スポ根野球部エース のようだ。
タイトルロールにもなっているアイーダは、もともと男役の 安蘭けいが、今回女装(?)で挑戦。 先の宝塚大劇場での公演も観ているKサンによれば、随分 女の子らしくなったとのことですが、やはり男役。
なんだかやけに、野性味溢れるお姫様でした。
エジプト王女や女官にいびられる、健気で優しいお姫様、という 設定らしいですが、どうにも腕っ節が強そうで。 背も小柄だし、物凄く細いし、女声での歌も凄く上手なんですが、 所作や台詞回しが、ところどころ、妙に力強い。
そして、今回の私のお気に入りは、アムネリス役の 檀れい。 以前、月組のトップ娘役を務め、星組トップ娘役に返り咲いた彼女。
宝塚一、美貌の娘役 という謳い文句を聞いたことがあるのですが、 写真ではそれほど綺麗だとも思わなかった、失礼な私。
いや、マジ綺麗でした。
言っちゃあなんだが、歌はかなり下手だし、踊りも上手くないけど、 目力溢れる迫真の演技で、物凄く高貴で綺麗に見えるのです。
熱血トップに引き摺られてか、彼女もかなり熱い演技をするので、 感情の起伏の激しい、高潔にして高慢なアムネリスが、メッチャ嵌る。
エジプトの女王となることを声高らかに宣言する場面なんて、 貴女がトップです。と思わず平伏したくなるほど、威厳溢れる立ち姿。
全体的には、迫力のあるコーラスが多いし、湖月わたるの絶叫唱法と、 檀れいのヘロヘロ歌唱はともかく、安蘭けいが、伸びのある美声で 全体を引っ張っていて、かなり聴き応えがある舞台でしたが、ところどころ、 なんだかちょっと毛色が違うというか、違和感のある、妙に現代風の軽い曲も あって、小首を傾げたくなる場面もなきにしもあらず。
宝塚では、基本的に男役至上主義的な考え方が主流ですが、 せっかく観る人の大半は女性なのだから、今回みたいな 女性の登場人物が強い内容も、もっと増えてもいいよなあ。
少なくとも、私は好きだな。
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