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2003年11月29日(土) ヒカリモノ。

 またまた上野の国立博物館へ。

 今日は、大徳寺の狩野派の襖絵と、ダイヤモンドジュエリーという
まったくもって正反対のブツを、一度に観ようという欲張りツアー。

 まずはダイヤモンドジュエリー。
16世紀あたりから、現代までのダイヤモンドを使った
ジュエリーを、時代毎に展示。

 昔のヤツほどすっごいよ。あまりの大きさにガラス玉にしか見えない。

でっかいわ、重そうだわ、ぶ厚いわ、何処に着けるか判らないわで、
あんな宝石をジャラジャラたくさん着けてた昔の貴婦人は、
ナリはか弱く強い風にもよろめきそうに見えるけど、
結構な力持ちだ。少なくとも、私よりは部分的に筋力ありそう。


 古今東西、老いも若きも、女性とカラスがヒカリモノに弱いのは
変わらないようで、ガラスケースに張り付くように眺める観客の
大半が女性。なんだか普通の展覧会より、変な力強いオーラが。

 さてさて、溜息混じりにダイヤモンドを堪能した後は、
モノトーンが織り成す侘び寂びの極地、狩野派の襖絵ですよ。

 あら???
キラキラど迫力の宝石を観た後のせいか、なんだか
いつもよりくすんで地味にみえるわ。
つうか、観客年齢層もあからさまに高いわ。

 本来、ちょっと距離を置いて眺めるべき襖絵ですが、
会場のあまりの混雑振りに、みんな至近距離で犇きあって
鑑賞していて、遠くからじっくり眺める、なんて夢のまた夢。

 なんだか、ありがたみも薄れるわね。

 でも、狩野永徳の力強い筆は、素人の私にも
凄い迫力で迫ってきて、見応えありました。


 そんなこんなの国立博物館ですが、そんな感想も吹っ飛ぶ
今日一番の驚愕。


 常設展示の、源氏物語の有名な「車争い」の場面を
描いた屏風の前で、解説を読んでいた、大学生らしき
若いニーチャン2人連れの、馬鹿でかい呟き。

「なあ、この”ゴソクジョ”って男だよな。
 源氏ってホモなの??」


 ゴソクジョ??ご息女???


…御息所か!!!!!!

 六条御息所を読めない上、源氏がホモとは如何なる了見か!!
(いや、ある意味正しいのかもしれないけどさ)

 日本人の国語力低下をまざまざと感じた一瞬。
 



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