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■ わくわくどきどきを求めて
私の好きでよく読み返す本の中に『8月のミュージアム』という小説があります。著者は、瀬名秀明。パラサイトイブとかの原作者で、以来、理系のマニアックな小説から、理系世界の案内、学術の裏にあるわくわくどきどきする発見などを紹介していたりする人ですが、お勧めです。いつもは、そんな紹介などされなければ、興味が持てない分野など、本当に好きじゃないのだから、やめればいいと思っているのですが、彼の本はいいですよ。科学に対するわくわくどきどきが伝わってくる。
ま、博物館つながりで、Ford Museumの話。お正月日本から帰るときに、デトロイト経由で、イサカに帰ったのですが、トランジットで8時間も時間があったので、デトロイトのフォードミュージアムに行くことに。
広大な敷地のフォードの工場地帯の一角にたてられていました。楽しかった。ど〜んと大きな室内(もともとは工場のラインだったんでしょうか?もう、先が見えなくくらい大きな部屋)にいくつもの車がおいてあります。
車が発明された頃の蒸気で走る車や、フォード全盛期を築いたT型の歴史、果ては飛行機、歴代アメリカ大統領が乗ったリンカーンまで。みているだけで、わくわくどきどきです。
こうして外見や中身をみて、各機関がどんな役割をしていてどんな工夫がしてあったのか、ということがわかるのが面白いですね。そこいくと、20世紀後半からの産業は「目で見て」わかるものでなくなった分、敷居が高くなったと思います。
科学少年がこれじゃ、育たないかも、と思ってしまいます。だって、携帯電話を分解したところで、何がなんだかわからないし、遺伝子組み換え大豆とふつうの大豆を見比べても、なにもわかりませんからね。
そうして、どんどんシンプルに、でも内側はハイテクでわかりにくいものに、というのが科学の進歩なのでしょうし、豊かになった証拠なのでしょう。(F/A-18A/Bホーネットと、F/A-18E/Fスーパーホーネットとは外見はmったくおなじだが、アビオニクスの進化によって全く性能が違うらしいし。って、このネタ誰にふっているんだろう?私。ふふふ。)
そこいくと、社会科学は前から想像だけの産物ですね。古代に思いをはせたり、平和が訪れる世界を妄想したり、作品を描いた作者の情熱を時を超えて感じたり。
2007年02月04日(日)
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