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■ 私たちが形づくる物語
いつまで学期末モードなんでしょうか。かれこれ三週間以上たっているんです。そりゃ、シャワーを浴びたときの白髪もまた見つかるようになりました。そして今日公開されたテストは全く手も足も出ず、今週末も、私は自室でカーテンを閉めて過ごすんだろうなーって思った。この大学どこかおかしいと思いますよ。
さて、そんな部屋の中にばかりいる私ですが、それでも一日数時間くらいキャンパスまで自転車で行くんですね。唯一の運動。上り坂5メートルで息切れ。
そして、図書館にふらりと現れては、プリントアウトやなんか、大学のコンピュータ動かしたり、先生とミーティングとか、所用がそれなりにあるんですよ。そんな用事は一時間もしないうちに終わるので、家に帰る前に、図書館にいる誰かの邪魔をして帰るわけです。
そんなときふと壁を見ると、「マン図書館では、今日五時からピザが配られます。学期末をがんばって乗り切ろう!図書館員一同」と張り紙が。二時間以上もその人の邪魔をしたあげく、さらに、お腹すいたから行くか?と行ったんですよ。
するとなんということでしょう、二階の勉強スペースがピザ配布場所になっているじゃありませんか。立ちこめるチーズの匂い。ピザを切り分けるライブラリアンの方々。いつもは資料探しを手伝って頂いているのに、ピザまで配ってくれるとは。さらにドリンク、クッキー等々。こんな感じ。
図書館で勉強していた大勢の人が集まって
「お。久しぶり」「夏どうするのよ?」「暖かくなってきたね」「夏?いや、なんも決まってなくて困ってるよ(←これは私のセリフ)」「やっとスケジュール90%終わったよー」「ルワンダ調査だって?大変だね」「テスト?あーまるっきりわかんない。棄権しようかな(←これは私のセリフ)」「また、飲みに行こうぜー」
などなど、わいわいがやがやしています。それでも、ヒッキーな私は大勢の人が苦手になったので、すぐに外に出てベンチでピザを食べました。
さて、私は、大勢の人が集まって何かをしている場合に、どんな文化が生まれて、どのように共同作業に貢献するのか、どんな背景があれば文化創成に役立つのか、みたいなことを主にこの大学で考えて暮らしているのですが、こうしたイベントこそ、学風を作るんですよね。
会社だったら社風?グループだったら雰囲気か。山の中で全員が一人で暮らし、共同体なイメージが皆の頭の中に芽生えてくる。繰り返し、同じメンバーで同じ事を繰り広げているおかげでトランスアクションコスト(取引費用)がどんどん下がり効率が上がる。こうした目に見えない文化や考え・規範は裏切り者一人の出現で、すぐに壊れてしまうが、逃げ場がないのめ、裏切った場合のリスクが高く、そうしたことも現れない。
まるで経済学の教科書のような現象が起きているわけだ・・・。(繰り返しゲームとか?そういうことですよね。)
いずれにしてもこうした文化は大切にした方が良いよ。壊れやすいし、築きにくい。文化の中にこそ人々の居場所はある。じゃなかったら宗教か・ナショナリズムか・個人主義に走るだけだから。その辺りも教科書通り。
そんなことを思いながら、帰り道、一回もベダルをこぐことなく、家へとたどり着いてしまう、15分くらいの下り坂をエンジョイするのでした。そう、長期間も学期末モードを維持し、意味不明なくらい膨大な課題を課す学風はすぐになくためには・・・。
2007年05月12日(土)
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